4次元ガーデン

19 GARDEN BAG

03.November,2006

はじめは何なのかよく分からなかったが、ビニール製の袋には携帯電話の会社名「TU-KA」と書かれている。
もしかしたらその会社が作った携帯ガーデンなのかもしれない、「携帯」繋がりで作ったのかもしれないと思った。

しかしよく見てみると袋にはミシンで縫ったような形跡がある。
そうなのだ。これは手作りの手提げ庭なのだ。
袋を両面合わせて、ミシンで縫い合わせる。
そして六つ切れ目をいれてそこをポケット状にしてそれぞれの穴に土と植物を植える。
これで出来上がり。

よく考えたものである。これだったら植木鉢も買わなくて良いし、
六つも穴があるから自分の好みにあわせて色んな植物を植えることができる。
移動も簡単である。材料はタダでもらえるようなビニールの袋。
植木鉢が置けないような場所にも飾れることができるし、
元々はバックだから持ち運びも容易にできる。
超コンパクトな動く庭の一種であるといえる。
少しパンジーは息苦しそうではあるが。

壁にはTU-KAだけでなくて、いろんな袋がぶら下がっていた。
これは、なんだか海外のバックのようだ。
これじゃ、趣味悠々のお洒落工房ではないですか!
でも、方向はお洒落じゃないところに向かっているけど。
そのうちパリコレでもやるのかな。このガーデンバック。

でも、日本人は本当にビニール袋大好きですね。
家の中にはいろんなビニール袋がどの家庭にもあるでしょ。

東京では色んなものを通りでタダで配ったりしている。
それらも東京の庭には材料になる。
狭いことだけでなく、様々な要因が転がっている。
その結果、見たこともないような庭の発明をしてしまうこともあり得るのだ。

手提げ袋だけでなく、もしかしたらシャツやズボンにもこの手法は延長できるのではないか。
洗濯できないのが難点かもしれないが。
携帯電話だけでなく、携帯ガーデンも既に水面下では芽を出し始めている。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-