4次元ガーデン

20 WALL GARDEN

04.November,2006

ついに4次元ガーデンもここまで来ました。
もはや土地を必要としません。何もいりません。
既存のコンクリートブロック塀で十分なんです。
奥行きのある庭なんかいらないんです。
遠近法で描けますから。
そうやって考えると、遠近法は偉大だ。
コンクリートブロックも時にはいいものです。
その格子状のラインのおかげで容易に絵が描けます。
本物の緑もいいけど、
それで自分のユートピアを作ろうとしても限界があります。
しかし絵だったら、どんな壮大な庭も実現します。

これはまさに現代の枯山水ですね。
油性ペンキとコンクリートブロックで、
厚みがゼロの、極薄の庭を作り上げた。
デュシャンだったらアンフラマンス・ガーデン(超薄の庭)と呼ぶでしょう。
中には鳥もいますね。
さらにまわりのコンクリートブロックも一役買ってます。
白く塗られたブロックは意図したのか適当か知りませんが、
まるで雪山を思わせます。
その下の道路と接するところに塗りたくられたコンクリートは
その雪山から解けて流れ、作られる川のようにも見える。
模様を形どったよく見る飾りブロックは三角の山を連想させる。
かと思うと今度は視点を遠くさせると、
白い板張りの家の中から見ているようにも感じられる。
窓の向こうには雄大な景色が、、。というわけだ。

家と壁はしっかりくっついている。
つまりは庭に使える土地が全くないのだ。そんなところにも庭がある。東京とは素晴らしい街じゃないか!

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-