13.November,2006
これ見てください。はじめは全然分からなかった。
ふーん、とか思っていたんですが、よく考えるとコレおかしい。
カートに植木鉢が載せられている。
、、 ということはこれをどこかに運ぼうとしている。
でもどこに?
さらによく見るとこのカート出来合いのものじゃなさそうです。
籠なんかどっかから適当に持ってきて無理矢理取り付けているようだ。
でも植木鉢の方が大きいから籠もパンパンで、
パンパンでというかもうはみ出している。
入らないのに強引に突っ込んでいるといった様子である。
おかげで植木鉢はきちんと入らず、籠に挟まったまま空中に浮いている。
小さな空中庭園である。
数ミリしか浮いていない空中庭園というのはなんだか妄想を広げそうな予感がするが・・・
それはそれで置いておくことにしよう。
どこかに運搬しているんではないようである。
それではじゃあ一体これはなんなのだろうか。
ちょっと考える。んっ、もしかして・・・
散歩用?
そんなわけはないだろう。
そんな散歩に植物ぶら下げている人なんか今まで一度も見たことがない。
しかし頭の中は無いもの見たさの好奇心にもう完全に汚染されている。
そうやって考えるとこのカートの空中庭園の置き場所にまず目がいった。
これを見るとまるで、
「愛犬との散歩中に西友に買い物をしている飼い主を待つ、
首輪を近くの電柱に結ばれているワンちゃん」
に見えてきた。
誰が見てもただのどうでもいいような植物なのだが、
飼い主にとってはなにかとても思い入れのある植物なのであろうか。
いつでも側に置いておきたいと思うようになった。
そこで普段から使っていたビニール製の袋のついたカートを分解し、
台所にあった白いプラスティックの籠をカートに取り付けた。
ちょっと計算違いでうまく籠に入らなかったが。
そして一緒に歩くことになった。
このカートだったら軽いし、コンパクトで、
持ち運びに便利だから毎日でも散歩に行くことができるようになった。
本当にそんな気がしてきた。
そしてなんかこの植木鉢が愛犬みたいに見えてきた。
散歩用のグッズもそのうち出てくるのかもしれない。
植物が生えた帽子とか、バックとか、服とかもできるかもしれない。
散歩する庭は私たちに新しい庭の在り方を提示している。
というよりも新しいのではないのかもしれない。
もっと人間が庭をつくるという本能をもっているということの現れかもしれない。
土地が無くても、移動式にしてでも携帯したいもの。それが「庭」なのである。
こちらは昼間になると、ガレージからコロコロ移動してくる可動式庭である。
これだったら、土もいらないし、土地もいらない。
人に文句言われたら、
「はい、すいません」
とかいって、片付ければいいだけ。ある意味、テロガーデンともとれる。
で、こういう庭って案外よく見られる。しかも、これは既製品のようだ。
企業もモバイルガーデンというコンセプトに興味を持っているのか?
そのうちモバイルガーデンキットとか売り出されるのかもしれない。