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Journal -坂口恭平の毎日-

2008年10月31日(金)

午前6時起床。原稿。立川の世界堂にて画材を購入。仕上がったドローイングにお手入れを施す。これで完全に完成。12月のドローイング展にも出品予定。横長のDig-ital。その後、午後12時過ぎに外出。曙橋にある太田出版まで。午後1時、北尾さんと打ち合わせ。一応少しだけ書いておいた原稿を元に今後を考える。前書きは概ねオッケー。この調子で行きましょうよとの事。参考になりそうな本も頂く。北尾さんには何だか毎回インスピレーション源になりそうなものをたくさん貰っている。この本は出来上がれば面白いものになると思う。それだからか、なかなか難しいものでもある。オフィスクレッシェンドの神さんより電話。近日中に打ち合わせを始める事に。なんだか諸々始まってきている。

2008年10月30日(木)

午前7時起床。モントリオールの展覧会のための作業。また向こうで現地制作になるので、その図面と材料調べ。いつも作業時間もそんなになく大丈夫かと思いながら行くが、なんとか最終的には仕上がってるから不思議なもんである。ナイロビなんか何を作るかすら何も決めていないまま行っちゃったし。今年の滋賀県もほぼそんな感じであった。まあその方がいつもうまく行くのだが、毎回体にはしっかりと応える。その後、「フラットランド」の翻訳をネット上で読む。この翻訳たぶん出てないと思うのだが、この感覚は、僕が書きたいと思う方法で書かれている。こちらは非常に科学的な本なので内容は全然違うのだが、東京という空間を全く別のレイヤーから見るという作業は、なんとなくこの二次元の世界から三次元の空間を捉えるという小説に似ているような気がしないでもない。というわけで、最近はまた空間自体に興味がある。なぜ、自力で路上に落ちているものだけで作り上げた鈴木さんの家が広く、そして心地良く感じるのか。それは人が空間をどのように感じているかを示すものだと思う。三畳間にも満たないにもかかわらず、六畳間の普通の部屋より深みのある空間になっている。それは細部に至るまで思考しているからではないかと考えている。それが一体何なのか。そういうところに焦点を持っていけば、自分がやっていることにももっと広がりが見えてくると思うのだ。講談社学術文庫の田中英道氏の「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を読んでいる。これが非常に面白いのだが、その中に郭煕(かくき)という北宋の山水画家の図版「早春図」が一枚載っていて、むしろそちらに魅かれた。

2008年10月29日(水)

午前7時起床。夏目漱石の「変な音」「永日小品」の中にある「印象」を読みながら立体読書的構想を立てる。とりあえず「印象」からやってみることに。その後、朝食を食べて、午後11時頃外出。浅草駅へ。歩いて隅田川。現代の生業の掲載誌を持って鈴木さんの家へ。雑誌を預ける。株価暴落後、アルミ缶の単価も暴落している。鈴木さんの所へ行くとやはり、これまでの半値になっちゃったよ、と言っていた。これは大変なことだ。しかし、アルミ缶の拾う量は以前より増えたらしい。苦境をまたバネに色々と試行を繰り返しているようだ。また大口の顧客を見つけたらしい。すごいもんである。黒霧島を持っていってたので、みっちゃんも混ざり三人で乾杯。これでアルミ缶の値段が下がると拾う人が減るからまた良くなるんじゃないかと言う。僕も頑張ろうと思った。鈴木さんは笑いながら、先月も今月も僕が書いた本を持って人が訪ねてきたよ、と。何かまた次の動きが起きるかもしれないっすねと話す。鈴木さんがそれによりガンガンモチベーションが上がっているというのは嬉しいことである。その後、ショップ99についての面白すぎる話を聞き、爆笑しながら結局900mlのボトル飲み干していた。ワタリウムのトークショーに可能性を感じてくれたようで、またトークやりたいですねという話も。酔っ払って帰宅。夕食は豚肉と野菜の味噌炒め。夜「バンテージポイント」を観る。

2008年10月28日(火)

午前6時起床。最近はこの時間になると自動的に目が覚める。原稿。午前中、アオの鼻水が止まらないので近所のマシュマロ病院へ連れて行く。特に問題無しとのこと。薬を貰って帰ってくる。途中にいくつも無人野菜販売があるので散策。泥が顔についたオバちゃんから野菜の話を聞きながら気合を感じる。一軒の無人販売所が気になる。国分寺ししとう、隼人瓜、ルッコラ、無花果など多様な野菜。ししとうは旨かったので今度また買いに来よう。その後、外出。取材。北沢五丁目のアパートメント。気になるのだが、あまりにもつげ義春的でさらにシュバル的でもあるので、こちら怯む。近所の不動産に聴いてもそれがどこの管理なのか分からず。といっても北沢5丁目はやはりなにか気になる物件多し。ここは一体昔どんな場所だったのだろうか。調べる必要がある。喫茶店で闇市についての読書をした後帰ってくる。太田出版の北尾さんに原稿の進行具合報告。というかまだ全く進んでいない。きちんと取材をしてジリジリ進ませなければ。上智大学のAngela先生から立体読書的なるものを来年の海外での学会で発表するとのこと。さらに、立体読書化するためのリストの構成案も添付。やろうと思うと、メールが来るから不思議なもんである。最新の佐藤春夫「美しき町」のドローイングを送る。夕食は家でヒレカツを食べる。その後、ファーストフードネーションを観る。

2008年10月27日(月)

午前7時起床。ドローイング。三時間描く。これでほぼ完成なのではないか。とか思いつつ、また描き足したりして昼頃終わらせる。次は立体読書をやろう。1920年代の小説を少しずつ読みながら。図書館で保存書庫から全集などを取り寄せて、その中の題名などからジャケ買いのように選んで空間描写がとんでもない小説を探すという作業は発掘作業のようであり、河原へ行くという行動ともシンクロしているのだろう。12月のドローイング展に向けて面白い作品を描いていきたい。読書。岡本哲志氏による「銀座」という本。僕が気になっていることをかなりピンポイントで研究されている。銀座の土地の成り立ちが江戸時代の島であったころから継続して出来たものであるということには直感的に感じるものがある。路地がたくさんあるということもどうやらそこに関係があるようだ。無数のレイヤーが存在しているのである。土地の所有についても色々と考察してあり参考になる。そういうことと、僕が銀座でたまたま見つけたエアポケットが混じり合う所を探している。これはまだ色々と調べる必要がありそうである。夜は押井守監督の「イノセンス」を観る。ロクスソルス社って。電子的な感覚とルーセル的な感覚とは妙な接点がある。それはSFというのとはまたちょっと違うのではないか。以前、監督のドキュメントをNHKでやっていて、その中で「人はどんなに静止しているように見えているときでも運動をしている」といったようなことを言っていてそれが気になったので見てみたのだが、それは僕が鈴木さんんの家を体験して感じたことでもあるのだなあ、と思いながら、色々な物事の接点を考えていると、また次の一手が見えてきそう。

2008年10月26日(日)

午前6時起床。原稿10枚書く。午後はゆっくりして、昼過ぎに外出。信濃町まで三人で。今年出た二冊の本のポートレイトを撮ってもらっている、写真家ホカリと写真家サメの結婚式。明治記念館にて。初めて行く。こんなところが東京のド真ん中にあるなんて、やはり不思議な感覚である。四次元ガーデン的にも気になる物件。披露宴にて、フーと二人で歌うことを依頼されたので、自作の曲を熱唱。最後の方で乗ってきて、ついつい吠えた。良い結婚式。家族のスピーチで笑っているのか泣いているのか分からなくなるような状態になっているシーンが印象的であった。お幸せに。二次会には参加せず、そのまままっすぐ帰宅してくる。帰ってきて、ドローイングの続き。もうすぐ終わりそうである。その後、今取り掛かっている企画に関して考える。自分のやってきた同じ道ではなく、そこの別れ道にきちんと違う道を歩こうとしているか。それはいつも考える大事なところではあるが、油断すると、すぐ自分の知っている力で乗り切ろうとしてしまう。知らない所へ行こうとしようと試みよう。といってもそれは非常に難しいことであるけどね。

2008年10月25日(土)

午前7時起床。原稿10枚書く。昼食は、友人に教えてもらったSOMOANという古道具屋のランチを食べる。古い紙とか額とか椅子とか変なものが並んでいる。とても良し。白いペンキを塗った年季の入っている家具が気になるが我慢した。きび玄米ご飯に味噌汁、肉団子と、野菜の煮物。その日に採れたものを使っているらしい。美味。何だか不思議なバランス感覚の店である。その後、散歩をして匙屋へ行き、ついついアオ用の匙を注文してしまう。漆を塗った木製の匙。お店の内装が良い。帰宅後、ドローイングを少しする。Magic Sam Boogieはダンスミュージックか。昔、高校一年生の時に友人と一緒にスタジオ入って、チャックベリーのタララ、タラララララ~という始めのリフを延々繰り返して三十分ぐらいの曲を作ったことがあったのだが、それを思い出した。指で弾いてる姿はまるでコラ奏者のようでもある。

2008年10月24日(金)

午前6時起床。原稿10枚書く。お昼まで。昼過ぎに外出。新宿駅へ。紅さんからの紹介で写真家の坂本くんと会う。ベルグへ行く。エーデルピルス。写真を見せてもらう。バングラデッシュの労働者の写真。いい写真だった。何かやってくれそうな気合の入った男。僕の場合、仕事の内容があまりにも不確定で参考になるのかは分からないが色々と話してみた。とにかく続けていこうと話し別れる。紅さんはこうやって機会があるたびに人間と人間を出会わせる。ありがたいハプニングだ。その後、喫茶店で少し原稿を書いて、午後5時半また新宿で幻冬舎の竹村さんと待ち合わせ。前から行ってみたかった「ピース」という煙草そのまんまのロゴの喫茶店で打ち合わせ。「東京のロビンソンクルーソー」というテーマで進めている企画の話。来年に向けての作業。家に帰ってきて、夕食はすき焼きを食べる。その後、とにかく眠くなり、早めに就寝。

2008年10月23日(木)

午前7時起床。扶桑社から出る雑誌のイラスト二点。近未来の住宅のイメージとの依頼。ずっと夢想しているアパートメントを描いた。お昼過ぎにほぼ描き終わる。データ送信。その後、パノラマキャンバスのドローイング。じりじりと進める。描こうとしているものと書こうとしているものは、本当に相反する作業ではある。作業自体もその内容も。一体これはどういう意味があるのだろうか。いや、そんな意味なんてないのだろう。立体読書はそれら二つの矛盾が入っているのかもしれない。スペクテイターの新刊が届いた。立体読書第6回目佐藤春夫の「美しき町」が掲載されている。

2008年10月22日(水)

午前6時起床。コヨーテ0泊3日ゲラ返信。そして場所探し。決める。二時間ドローイングの後、外出。東京駅へ向かう。親父が是非マネックス見たいとのことで皆でプレスルームの壁画を見に行く。その後、僕だけ抜けて銀座まで歩いて行く。講談社川治くんと待ち合わせ。銀座の下見。まだもう一つ、相当古い建物を発見した。そこに「とき」という飲み屋のような空間がある。今でもやっているのだろうか、気になる。そして、三原橋地下街の三原カレーコーナーへ行き、久しぶりに吉田さんに会う。話を色々とする。面白い物件には出会っているのだが、なかなか壁は高い。もう少し調査してみよう。4時半頃打ち合わせ終了後、東京駅授乳室にフーアオがいたので一緒に帰ってくる。帰ってきて、豆本作家についての原稿。CANの「Ege Bamyasi」を聴きながら。ほとんど多重録音されていないのに、何でこんなに音がいいのか。ホルガーシュカイの編集は非常に気になる感覚である。

2008年10月21日(火)

午前6時起床。調査。家族デーは続き、今日はアオのお宮参り。鎌倉の鶴岡八幡宮にて。6人で。普通は30日目で行くらしいが、アオは入院していたので、少し遅れて120日目。それでも元気に育っているのでもう何でも良い。お宮参りの宮司さんのトーキングソングの音程と歌詞が気になる。その後、鎌倉行ったら、わらび餅ということで、小寿々にて蕎麦とわらび餅。上品で量は少ないが、やはり美味。戸塚に帰ってきて、またあんみつを食べて、国立に帰ってくる。そろそろ仕事に戻らないといけない。帰ってきて、光文社エッセイのゲラがFAXで届く。チェックして即返信。小学館の方より、本の感想とメール。ありがたい。返信。村上女史より隅田川のエジソン、アマゾンで健闘中とのメール。頑張れエジソン。写真家の小松義夫さんから熱いメールが帰ってきて、こちら気合入る。動いている人はやはり強い。で、モントリオールでの展覧会のアイデアを練る。どうにか次に繋がるものを作りたい。ウェニペグでの前回の展覧会でも、展示する内容を変化させただけで、キュレーターの反応も変化し、そして来年の展示にも来ないかとの誘いが来た。そういうことの積み重ねなのである。僕の場合。どうにか常に、自分が発進している情報の中の一番先ではなく、自分の思考の先端で動けるようにする必要がある。

2008年10月20日(月)

午前6時起床。四次元ガーデン原稿。二時間でまとまる。データも作成し、エリちゃんに送信。四次元ガーデンも11回目。いつか本にまとめたいものである。その後、0泊3日の調査。その後、朝食を食べて、ののかと遊ぶ。アンプにマイクを突っ込んで、歌わせたり、ペンとインクに興味を持ち、Dig-italを見て、カッコイイね、と二歳児に言われ、それはやはり嬉しい。分かる人にしか分からないものへの興味も尽きないが、二歳児が良いと口に出すようなものも、やはり同時に素晴らしいことだと思う。その両者の間に横たわる、何か。それが僕が常に興味を持っているものである。ノノカ、ペンとインクで描きたいというので、赤とアオと黒のパイロットインクを手渡し、印刷用紙に描いたらと提案。そしたらやはり凄い絵が仕上がり、思わず額装して、贈呈した。その後、家を出て立川へ行き、買物。文具店で万年筆を買わないけど見る。そして、戸塚のフーの実家へ皆で出掛ける。フー母手作りロシア料理のキエフを食べながら、恵比寿麦酒、赤ワイン、そして吉兆宝山をロックで飲む。飲む。皆で酔っ払う。食後は、手作り寒天とアンコで作ったあんみつまで頂く。美味。酔っぱらい知らぬ間に寝ていた。

2008年10月19日(日)

午前6時起床。朝から原稿。四次元ガーデン第11回目。3時間ほど。方向性は決定。朝食を食べて、外出。今日はコンパクト書籍用の取材。先日、光文社の山川さんと一緒に歩いた亀戸の街でたまたま入った喫茶店「純」で出会った豆本を作っている職人さんの方と、その工房の取材を申し込んでいたのだ。こうやって、本当に偶然の出会いだけで僕の仕事は成り立っている。ホントに綱渡りであるが、いつも最高に困った後で、切羽詰まっていると最後に出会う、その高揚が堪らないのだから、これは困ったもんだ。ということで、羽村駅へ。その工房というところはつまり、普通の家であった。74歳の男性が一人で作り続けている。話を聞いて、たまげた。こんな人がいるのである。現代の東京に。こちらももっと頑張らなくてはいけないと、緊張感が漂ってきた。二時間、話を聞かせてもらう。その後、帰ってきて、国立駅にて、ノノカ、美帆、親父、母、フー、アオと会い、亮太も来て、農家の台所へ。夜は初めて、モロッコ料理、タジンとかちゃんこ鍋とか、三元豚のみぞれ鍋とか、野菜はそのまんまでやはり旨い。蕎麦団子とか、茶碗蒸しとか、量は少ないが全て美味であった。料金もそんなに高くない。帰ってきて、子供たちと遊ぶ。

2008年10月18日(土)

午前6時起床。原稿二時間。その後、外出。川崎駅まで歩き多摩川まで。六郷橋周辺の0円ハウスへ。どうやら北京オリンピックが終わった後から、195円まで高騰したアルミ缶の1キロ単価が下落を続けているようだ。世界経済の動きがダイレクトに影響してくる。今は一キロ100円まで落ちてきているらしい。口から出てくるのは、不安の声。しかし、そんな中そんなこと気にせずにちゃんと稼いでいる人もいるから、一括りでは考えられない。このへんのバランスが非常に気になる。だからどんな時も動揺しては駄目なのだ。かと言って意地張らず、進んで行く方法を学ぶ。午後12時過ぎまで歩き、その後南武線で帰宅。家に帰ってきて、ドローイング。そして、京都の調査。フーアオと三人で紀伊国屋へ買物へ行き、帰ってきてキッチンでタマネギ炒め。午後7時過ぎに熊本から父母と西荻から亮太が来訪。ツナサラダと空心菜と牛ひき肉とエビの炒めものを肴に宴会。麦酒、その後、黒糖焼酎「朝日」をロックで、カレーライスも。久々の大集合。本の雑誌を親父に貰う。「TOKYO 0円ハウス 0円生活」をありがたいことに激賞してくれている。もう発売されて10ヶ月ほど経つのにこういう反応は嬉しいものである。またこれから少しずつ盛り上げていければと思ってきたところだったので、励まされた。年末にかけてまた大きなうねりになりそうな仕事が待っている。多摩川の件ではないけれど、どんなことがあっても怯まずやり続けたいと思う。夜は酔っぱらい、果てる。 

2008年10月17日(金)

午前6時起床。原稿10枚。11時まで。その後、弛緩。午後1時に国立駅前にて仁平さんと初対面&待ち合わせ。喫茶店「ナジャ」にて。ロイヤルエスプレッソダブル注文。初めて行ったが、なんかこの喫茶店いいかも。扶桑社から出る建築関係の本に掲載するドローイングの注文。その後、色々と笑い話をする。僕の様々な奇妙な人々からの仕事依頼の話をしていたら、「今月のオファー」って面白そうだなとか考える。その後、帰宅し、ふーが外出したのでアオの子守りをしながらドローイング。エリちゃんから電話。京都に取材行きませんかとの事。アマゾンでとちりの虫購入。1円って。夕食はえびと牛ひき肉と椎茸炒めをご飯に乗っけて食べる。美味

2008年10月16日(木)

午前6時起床。原稿4時間。その後、ドローイング。お昼すぎから外出。りんかい線に乗ってお台場まで。東京テレポートで降りてZEPP TOKYO二階にあるTOKYO CULTURE CULTUREへ。トークショーの依頼を受け、植田さんと初対面し打ち合わせ。なんだか凄い豪華な場所である。ここを借りる経緯などを聞き、嬉しくなる。とても似た感覚を感じた。僕が考えているアイデアを話す。実現すれば面白いかもしれない。来年1月下旬開催予定。そこで、この前行った国立の農家の台所というレストランが、高橋がなりさんが立ち上げた会社だということを知り、驚く。まっすぐ家に帰ってくる。1983年に書かれた栗本慎一郎氏の「都市が発狂する」を読み返す。やはりこの都市論は非常に面白いし、今読んでも全く古さを感じない。これは自分がやろうとしていることに、無意識に影響を与えていたのかもしれないと思う。「経済の誕生」という氏の本も気になる。今度読んでみよう。ミネちゃんより、今度自主制作するペーパーバックに作品を出さないとの依頼。喜んで引き受ける。今、描いているパノラマドローイングはどうかなと思う。ギターの練習。モントリオールから連絡がある。11月22日から12月2日まで行くことに決定した。日本での〆切も迫っている中、結構大事な時期に海外へ、しかも現地制作。今年の1、2月の雰囲気に似ている。うまく切り抜けられるか。

2008年10月15日(水)

午前6時起床。曇っている。原稿3時間。朝食後、細野さんの「恋は桃色」と「ありがとう」を熱唱。朝から何をやろうとしているのだろうか。しかし、恋は桃色のコード進行がたまらない。しかし、完全に我流なので怪しい。D,DonF#、G、Bm7この流れがよいので練習する。ありがとうも、I've got a Feelingと同じような高揚が走る。朝から。午前11時に外出。新宿駅へ。キヨスクの取材。その後、東新宿の取材。久しぶりに、東順永に行き、チャーハン大盛りを注文。ここ普通の中華料理なんだけど、なんだか美味なのだ。店員のざっくばらんな雰囲気も自由でよし。東新宿っていいと思う。若松河田も近いし、最近親近感を持っている。そこでアルミ缶拾っているオジさんのカートがあまりにも美しいので話を聞かせてもらうことに。オヤジさん、かなり充実していた。ダーツの的までカートにくっついていてダーツ自体ももちろん持っていた。ディテールカッコ良すぎ。もうなんか最近、ただ僕はこうやってつまらなくなっている都市の中で独自の世界で枠にはまらず暴れ回っている人間と会うのが、ただただ好きなんだということに気付いた。ただ好きなことをやっているだけなんである。それ以外に何の意味も無い。しかし、現代の東京にはまだそんな原始的な都市エネルギーがひっそりとではあるが存在していることに興奮する。そんな活気だけが溢れている混沌の街の絵が300ページぐらい会話も物語もなく、延々と流れて行く漫画があればぜひ読んで体験したいものだなと思い、ならば自分で作ればいいじゃん、とも思う。このようにここにはまだ無いものを作りたい。アオとも相談して、あんまり買物せずに、作れる物は一緒に作ったほうがいいんじゃないかと提案したいもんだ。それはクオリティが悪かろうが、格好悪かろうが、知ったこっちゃないのである。そんなことをカートのオヤジと話しながら感じた。帰宅し、麦茶が空になっていたので、麦酒を飲み、ギターの練習。その後、ドローイング。家の隣は図書館もあるので、本を物色。取材資料を借りる。講談社の川治くんから電話。銀座の方もそろそろやり始めることに。夕食は中華丼と味噌汁。コヨーテ佐々木さんから現代の生業のゲラがFAXで。確認して即返信。第三回目。こうやって積み重ねていく。こういうことが好きだったことを本当に最近気付いた。

2008年10月14日(火)

午前6時起床。朝からドローイング2時間。その後、朝食を食べて外出。若松河田まで行き、国立国際医療センター。アオの薬を受け取る。その後、東京駅まで行き、小倉さんと八重洲口で待ち合わせ。マネックスの壁画を見に行く。年内で壁画は戻って来るのであるが、その後、カナダで展示しても面白いかなとも考えている。2月にウィニペグのPLUG IN ICAというギャラリーからグループ展の出品依頼が来ているのでどうかなと。その後、小倉さんと一階のPAULにてランチを食べながら色々と話す。来年、9月にトロントで行われる展覧会では原さんのキュレーションで出品する予定なのだが、話を聞いていると大きなイベントのようで少々緊張。しかし、本当にカナダではいい体験をさせてもらっている。やるだけやってみる。小倉さんと別れて、今度は吉祥寺へ。ホカリ、サメと会う。フーアオも。フーの作った指輪を手渡す。ハモニカキッチンにて喫茶。ロンロンのオーワダで野菜を買って家に帰ってくる。ここは築地で働いていた時のお客さんであったことを、思い出す。クレッシェンドの神さんより電話があり、どうやら映画の話が動き出した模様である。気が引き締まる。

2008年10月13日(月)

午前6時起床。ドローイング作業。なんだかまた変化している。なんだか乗ってきたので、今日は終日やってみることにした。夕方まで続行。その後、新企画を考える。新しいというか、僕の場合新しく考えるよりも、昔からずっと気になっているものと言った方がいい。昔、ほぼ直感で思いついた物が、ここ最近で少しずつ形になってきているような気がする。Dig-italというドローイングの作業も小学校時代の定規で書いていたチューブが張り巡らされている絵を二点透視図法で描いていたことがずっと頭にこびりついていて、いつかじっくり時間をかけて集中して描いてみたいものだと考えていて、それがいつの間にか水が溜まっていたという感じである。立体読書というものも芥川龍之介「トロッコ」を昔読んだときに感じた空間が気になっていたことが発端だ。大学を卒業した後すぐに自分が作った全て手書きの幼稚な瓦版のようなものがあるのだが、それを久々に見返していたら、庭についての考察もやっていて、本当に何も変わってない。それしか出来ないのだから、とにかくやり進めるのみである。その中の一つが、また長い時間をかけて芽が出そうになっている。長っ。夕食はアジの干物を食す。美味。

2008年10月12日(日)

午前6時起床。毎日、朝日をガンガン浴びている。良い気持ち。今月のデビットバーンラジオはボサノヴァ特集。それ聴きながら。朝から随筆。食について。雑食性の私、しばし止まるが、そういえばと思い出し、書く。一度置いて、昼過ぎに完成。送信。1800字。外出し、駅前で珈琲を飲む。気になる方面を歩き、パスタ屋を発見する。帰りに亮太から電話があり、家に遊びに来る。さつま揚げ、麻婆大根、海苔の佃煮、茄子の味噌炒めなどを肴に、麦酒、泡盛久米仙などを生で飲む。ヴァンモリソンのCOMMON ONEを聴きながら。その後、亮太と駅前に出て、気になっていたBAR HEATHへ向かう。雑居ビルの地下にひっそりとあった。狭い空間なのだが壁にはスコッチずらり。カウンターがいい。ラガウ゛ーリンロック飲んで、次に目に付いたのはラフロイグの見たことの無い瓶。何ですかと聞くと、ラフロイグの樽をドイツ人が独自に買って瓶詰めしたものらしい。ジャケットに釣られて飲む。暴れん坊。リンブルグウイスキーフェアというドイツで行われる祭用に作られたものだそうだ。亮太は陶器の瓶に入ったこれまたラフロイグ。また面白い場所を発見した。少々高かったけど。その後、韻にも寄ってもう一杯飲んで鶏と野菜のトマト煮を食べて帰宅。アイラ再燃か。

2008年10月11日(土)

朝からドローイング。家の隣にスザキというホームセンターがあるのだが、そこが自由な感じで良い。家の押入れ用のハンガー掛けを作成。ここ何でも揃っている。道具も使っていいよとの事。ここと立川の世界堂で必要なもの全部揃ってしまう。ということで、午後立川の世界堂へ行き、0.1ミリ、0.05ミリのペン、ジェッソ等を購入。帰ってきて、また作業。扶桑社の方からドローイングの仕事依頼。ドローイング、少しずつ進ませる。良い感じになってきたか。原稿を書いて寝る。

2008年10月10日(金)

午前6時起床。三人で外出。お茶の水の順天堂医院まで。アオの診察。小児外科と小児科。何も異常は無かった。知人から紹介してもらった医師はとても頼りになりそうだった。超音波などをする。お昼過ぎまでかかる。帰りにお茶の水でハンバーグなどを食べて国立に帰ってくる。駅前の電話ボックスで無線LAN。色々と返事。帰ってきて、ドローイングの続き。日テレの方から電話。承諾。ディスクユニオンにてJAZZ SOUL RECORDSものとヴァンモリソンのCOMMON ONEという探していたCDがあったので購入。1980年のアルバムなのだが、この二曲目が素晴らしい。最後の曲も良かった。夜は、原稿。光文社のエッセイも取り掛かる。

2008年10月9日(木)

午前7時起床。現代の生業のドローイングの手直し。朝食はハムエッグと玄米。その後、キャンバスにドローイング。原稿書いていると絵を描きたくなる。なので描く。久しぶりにブライアン・イーノのアンビエント1を聴きながら。1/1のピアノを弾いているのはロバート・ワイヤットだったのね。ということでワイヤットのRock Bottomも一緒に聴く。お昼にうどんとさつま揚げを食し、フーアオと三人で外出。若松河田の国立国際医療センターへ。アオの月に一度の検診。予防接種の注射など。経過は順調のようだ。明日は順天堂にも行く予定。今後は順天堂に引き継ぐようになる。途中でコヨーテ編集部佐々木さんが若松河田まで僕の原画を受け取りに来てくれたので、病院横の小倉さんに教えてもらった喫茶店「ストーク」に行く。カプチーノ。原画を渡す。現代の生業の連載が9月10日発売号から始まったのだが、なかなか良い反応とのこと。まだ試行錯誤しながらやっているが、嬉しいニュース。その後、色々と話す。また何か変なことやりましょうよ、とお願いする。また病院に帰ってくる。午後5時頃までかかる。国立に帰ってきて、トンカツが食べたくなったので「ひらよし」に初めて行ってみる。ロースかつ定食。賑わっている。美味。いつもと違う道を通って帰ってくる。

2008年10月8日(水)

午前6時新宿駅到着。また今月もワープ完了。家に帰ってきて、また寝る。10時頃起き出してきて、原稿。そして、翼の王国から届いた訂正文のカット絵を直す。朝飯。その後、午後1時半まで0泊の原稿。午後2時頃、北口のシエル・ド・リヨンにてフーアオフー母と四人でランチ。蟹のキッシュと小麦のサラダ。美味。食後、珈琲といちじくタルト。乙女かっ。食後、ロージナ茶房にて0泊原稿の続き。1500字完成。画像と一緒に送信しようとネットカフェに行こうとするが、待てよ、と思い立ち、MacBookを出して起動し、駅前を練り歩く。すると、南口駅前にある公衆電話ボックスの中で無線LANが三本ビンビンに立っている。しめしめ。ボックス内に入り、マックを電話帳がセットされているグレーの板の上に置き、何だか座りにくい丸い物体に腰掛けネットをすると、やっぱり出来た。なのでそこから送信。公衆電話の中だから、仕事してても何だか普通の風景のように見える。と僕には思えた。メールチェック。幻冬舎の竹村さんから単行本の企画が通りました、との連絡。嬉しいが、まだ終わっていない前の仕事も待っているので、これは引き締めてやらないと。テレビ制作会社の方からメール。もうちょっと仕事やろうとしたが、後ろに小学生が並び出したので、急いで出る。家に帰ってきて、ドローイング。なかなかいい調子になってきた。夕食は金平蓮根、ネギ卵焼き、近所の豆腐屋で買ってきた豆腐、カボチャと煮豆と味噌汁、玄米。素朴であるが美味。ドローイングは午後12時まで。その後、コヨーテ現代の生業第三回目用のドローイングも三点。午後2時に完了。〆切に間に合った。そして寝た。

2008年10月7日(火)

午前8時、福井駅到着。夜行バスももう一年ほど月一で乗っていると慣れてきて、上手に爆睡できるようになってきた。今回は一度も目を覚まさなかった。変な特技が身に付く。そこからパノラマ島まではローカル鉄道に乗り換えて行く。恐竜はいたし、アテンダント付きで、田舎過ぎてビビったが、意外にも面白い場所であった。飯が美味いところが何軒かあり、食べ回る。詳細はコヨーテ11月発売号にて。NHK週刊ブックレビューの制作会社の方から電話。福井県の農道のようなところを一人ぽつりと歩きながら変な感じになる。ありがたい一言。クレッシェンドの神さんよりメールがあり、何やらまた動きがあったようだ。午後10時、しっかり0泊で東京へバック。

2008年10月6日(月)

午前6時起床。原稿。その後、立川駅にある世界堂へ行き、油性ペン、水性ペンなどを購入。今度はマッキーじゃなく、もっと細めのモノでやってみようと試みる。そうすると、やはり油性ではなく、水性ペンの方が品数はあるのでそれでできるか実験。どうやら上からニススプレーを吹きかけて定着すればいいのではとの事。試しにやってみることに。そんなわけで、家に帰ってきてから、午後3時からドローイングに取り掛かる。12月のドローイング展に出品するもの。マネックスと同じくパノラマ式であるが、少し視点を変えてやってみる。一週間ほどで仕上げる予定。ニフティが運営しているTOKYO CULTURE CULTUREの担当者の方から電話。0円ハウスのスライドショーのようなものを企画できないかとの提案。何かまたこれまでのトークショーとは違った趣向にできたら面白そうだ。夜、牛肉を焼き、ゆで塩豚も一緒に食べる。久々に肉々している。午後10時過ぎ、新宿へ向かう。コヨーテ0泊3日取材。夜行バスにて福井県へ。

2008年10月5日(日)

午前6時起床。原稿7枚書く。その後、0泊3日の調査。山口に行く予定で船で離島に行ってみようとしたが、それでは東京に帰って来れないことが判明し、変更することに。そこで新しく変なものが登場してきた。乱歩のパノラマ島奇談もびっくりのところらしい。ここに行こう。コヨーテ佐々木さんにその旨を伝達。その後、外出しABCヘ。ここにシャネルの買物袋をぶら下げている掃除のオバちゃんを昔見た記憶があったので行ってみるが今日はいない。そこで本類を物色。CD屋にてYESの1stを購入。外苑前のTWIGGYへ行き髪を切る。店内でジョニーキャッシュがかかっていて、それがベックのOne Foot in the Graveのような曲で気になる。その後、ネットカフェで仕事。午後6時に神谷町へ行き、高校の同級生であるイデチンの結婚式二次会に参加する。カナヤン、聖也など久々に会い、その後、ファミレスで話す。明日は福井。

2008年10月4日(土)

午前6時起床。コヨーテ「現代の生業」原稿。午前10時に5000字書き上がる。この前たまたま懐かしいバッファロー66のサントラを聴いて、その中でYESの「SWEETNESS」という曲が入っていてそれが頭から離れない。その曲をリピートで聴きながら書く。ファーストアルバムを今度聞いてみよう。朝日がガンガン入ってくる。鳥が飛び交う。昼前に仕事を終わらせる。朝食を食べて、次にエッセイ用の原稿を考える。お昼はフーアオと三人で駅前に出て、気になっていたレストラン「農家の台所」へ行く。店の前には選挙ポスターのごとくこだわりの農家たちが貼られている。凄いかもここ。店の中はまるで屋外のようで、他じゃ食べられない美味そうな野菜のサラダバーでは店員が直接切ったりしている。オモシロイ。タイカレー定食を注文。1000円。美味。そうめん南瓜という珍しい野菜が気に入り、買って帰る。途中で紅茶専門店で紅茶を買い、ネットカフェで更新し、黄色い鳥器店というところで器などを物色し、家に帰ってくる。0泊3日の打ち合わせ。夕食は塩漬けした豚肉の塊を野菜をぶち込んで煮込む。ねぎを千切りし、その上に乗っけて味噌をつけて食べる。久々に厨房に入る。朝早く起きたので、夜はすぐ眠くなる。ハウルは途中で断念。

2008年10月3日(金)

午前7時起床。ベーグルを食べて、原稿。その後、9時過ぎに外出し、西荻窪の役所へ。転出届出して国分寺市役所で転入届出す。途中、梨を売っていた。帰ってきて、昼食に饂飩と、納豆チヂミを食べて、また外出。午後1時半に錦糸町で光文社の山川さんと待ち合わせ。今日は街歩きをしながら、いい窓を見つけるという試み。なかなか良いのがなかったが、二時間ほど歩き、亀戸駅の近くで発見し、外から眺め そして中に入らせてもらう。梶井基次郎の「路上」という小説からのインスピレーション。まだどういった方向性なのか考えている途中だが、まずは体を動かして考えてみないと何も始まらない。取材を終えて、途中で見つけていた喫茶店に山川さんと入り、ストロング珈琲を注文。昔ながらの雰囲気を持つ「純」という喫茶店だった。入口に古本が売られているから何かおかしいなと思ったが、とりあえず打ち合わせをする。で、帰ろうと会計をしている途中、レジの後ろの方にかわいい小型の木製棚があるのでじっくり見ると、本が陳列されている。それは普通のサイズの本ではなくて、豆本だった。んん?マスターに聞いてみると、どうやらマスターがずっとコレクションしているものらしい。中身を見せてもらう。なんと、そこに並んでいる何十冊という豆本、すべて一人の手によって手作りされていたのである。マスターはその人の豆本のコレクターであった。またコンパクト的なるものと偶然出会う。その装丁作家を教えてもらった。今度、調べてみよう。その後、電車で新宿まで。世界堂で注文していた貼りキャンバスを受け取る。マネックスのドローイングで新しい展開を見せてくれたので、もう少し伸ばしてみようという試み。そして国立でネットカフェに行き、帰宅。

2008年10月2日(木)

午前7時起床。朝食はホットケーキ。美味。その後、すぐ外出。立川駅へ行き、駅ビルの洒落た本屋で「ムーたち2」を購入し、南武線乗り継いで川崎駅へ。そこから歩いて多摩川の河川敷へ行く。また色んな人々に話を聞きにいく。とんでもない畑が展開されているところを見つける。そこにはノリノリの親父さんが寝転んでいたので話を聞くと、どうやらその畑は0円ハウスの住人ではなく、普通に民家に住んでいるおっちゃんやらおばちゃんやらが利用しているとのこと。多摩川には他の河川には見られない自由な空気がある。その後、また違う所を歩いていると、仕事に没頭しているおじさんと出会う。この人がまたたくさん稼いでいて凄かった。3時間ほど座って話を聴く。今、幸せで国に感謝しています、という言葉が印象的であった。自分で考えて、自分なりのやり方で、自分しかできない仕事をやるというのは、どんな苦労があってもやはり楽しいのである。そのサイクルの中では人は万能感と謙虚さが混ざり合った、自信に満ちた顔をしている。文句言われても動じないわけだ。それはシュバル、そして最近出会った、グルジアの画家、ピロスマニにも通じるものがある。それはアウトサイダーでは決してない。スーパーインサイダーかもしれない。いや、ただのサイダーか。で、その後国立に帰ってきて、フーとアオと駅前で会う。一緒に買物行って、ロージナ茶房で一服。ミックスピザも。西荻にあるムッシュ・ド・ソレイユの姉妹店バンブーも視察。そして、一人でブックマークカフェに行き、帰ってくる。夕食は豚肉とセロリの炒め物、焼きさんま、味噌汁、切り干し大根。豚肉とセロリはなんでこんなに相性がいいのか。セロリ、侮れない食材である。西荻の萬福食堂も中華料理屋なのに、セロリとトマトのスープがあってランチに付いて来るのだが、これが美味い。アオと風呂に入り、夕食後、チェットベイカー「SINGS」「SINGS AND PLAYS」を聴く。さらにイエスも聴く。夜は、コヨーテの原稿に取り掛かる。

2008年10月1日(水)

午前7時起床。午前中、原稿7枚。昼食はパスタ。オスカーピーターソンとレッドツェッペリンのプレゼンスを聴く。調べものをするための場所探し。国立の中央図書館はちょっと遠い。一橋大学の中に入ってみると、どうやら一般も利用可能なようで入ってみる。無茶苦茶古そうな時計台の中にある図書室。安岡章太郎の書斎の工夫というエッセイを探すが、掲載されている本が無い。でも、ここは非常に使えそうな空間。家に帰ってきて、立体読書の仕事。これは来年ぐらいを目標に英語版で出版される予定なのだが、それだけでなく日本語で書籍として制作してみたいとずっと思っている。そこで雑誌連載だけじゃなく、少しずつ描き足していくことにした。この仕事は、今度光文社で連載予定のものとも連動してくるはずで、とは言ってもまだまだカオスなのだが。そうやって考えると、四次元ガーデンも仕事を始めたのがまだ高円寺に住んでいる頃だから、四年前に遡る。立体読書も丸三年。何でも長くかかるもんである。そんなこと考えながらまたチビチビ作業を行う。いつか形になるだろう。とりあえず進めることだ。早めの時間にアオと一緒に風呂に入って、夕食は豚肉の味噌炒めと切り干し大根と味噌汁とトマト。美味。夜は計画表を練る。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-