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Journal -坂口恭平の毎日-

2009年12月31日(木)

昼過ぎに外出。フーの実家の戸塚へ。フー姉家族も集まっている。夜は蟹鍋を食べる。その後、ぼーとテレビを見続ける。今年は、最初はかなり精神的に参っている状態でスタートし、原稿執筆もままならなかった。こりゃやばいなと思ったが、それでも、ストップさせずに、じりじりやることにした。そして、一坪遺産が完成した。この本も、何度も自分は頓挫してしまい、かなり低空飛行のまま、書き続けた。しかし、やめなかった。これはでかかった。で、その後、尾道、トロント、熊本での個展と、美術の世界で、ぐいぐいと自分は引っ張られて、調子が戻ってきた。その勢いで、今年は連載が増え、とにかく書きたいものが増えた。今年は完全に助走である。来年、この準備段階がどこまで、生かされるか楽しみである。

2009年12月30日(水)

フーアオタンゴと家でゆっくり過ごす。仕事は手に付かないので、つけない。

2009年12月29日(火)

昼頃までゆっくりして、忘年会の準備。今日はうちで、忘年会。ちらし寿司と水炊きとチョコレートケーキ。僕、フー、アオ、亮太、マコ、はんなちゃん、上野、上野の奥さん、栄吉、ヒロ、今北、タンゴ、ハラ、で。みんなが集まるのは、ここ最近一年に一度、この場所で、なので、盛り上がる。昔やっていた、トランプゲーム「ニッパチ」をやろうと試みるも、往年のスピード感を失っており、沈没。明るい農村を飲み続け、酔っぱらう。終電で今北、タンゴを残し、みな帰る。で、すぐ自分も寝てしまった。

2009年12月28日(月)

研究所は閉めて、家で作業。しかし、最近は家で仕事ができない。ということでアオと戯れる。今年の仕事は終わりかもしれない。まだまだ残しているのだが、年末焦ってやっても仕方がないので年明けからやることに。今、ちょっとまた頭の中が拡散している。ぎゅっとまとまってこない。しかし、こういう時は、それはそれで意味があるはずである。HikaruのDJ MIXを聴く。岡本太郎の語りから、攻殻機動隊のオープニング曲へと繋がっていて、一体これは何の音楽なのかと、久々に頭を揺さぶられる。自分が求めていたけど、出会えなかったもの、そういうものと出会えた瞬間をもっともっと増やしたい。そして、そんなものを自分でも作りたいと、来年の抱負。BECKのメローゴールドを聴いたとき、これは僕がやりたかった音楽なのだ、と思った。といっても、実はそんな音楽は絶対に自分は作り得ない。しかし、人々に「自分が作りたかったものだ」と感じさせたことが、BECKのオリジナリティなのだ。そんなことを念頭に置きながら、やっていきたい。人の耳の裏で体験しているのに、気付いていないもの。そういうものを書きたい。誰もが見たことがないことがオリジナリティなのではなく、誰もが見たかったが、誰も具現化できていないものがオリジナル。そんなことを考えながら、結局家でぼーと過ごす。僕は、一度力を抜いてしまうと、一時、戻らない。ということで、布団からもなかなか出られず。家にある本を引っ張り出してきて、読む。読むというか、ただ文字ヅラを確認しているだけか。

2009年12月27日(日)

午前10時外出。研究所へ。幻冬舎原稿。10枚書き終わり送信。その後、研究所の大掃除。それが終わり、外出。渋谷駅でえりちゃんと待ち合わせ。銀座線で稲荷町へ。今日は、ミネチャンたちの忘年会。みんな集まってきていた。会場は森君の実家の寿司屋。美味。いつものように、ゲンタローと激論を交わす。その後、二次会は渋谷へ。BAR NOBORUへ。テキーラを飲み過ぎて、さらに色々と喋っていた。その後、しんちゃんの家へ。そこでも本ちゃんにやたらと僕は絡んでいた。朝まで。そこから吉祥寺までタクシーで、帰ってくる。

2009年12月26日(土)

昼前に外出。研究所へ。原稿を書く。一週間書いていないと、やっぱりまた最初から車輪を回さなくてはいけない。なかなか進まず。夜、8時、ハザマとりっちゃんと外出。表参道のWHEREABOUTSへ。カメラマンの西チャンも来て、お店にてウェブサイト用の撮影を行う。今回、僕はアートディレクションをすることに。11時過ぎ、無事撮影終了。いい写真が撮れたのではないか。その後、西チャンに車で中野まで送ってもらう。駅前の屋台でビールを一杯だけ飲んで、二人で色々と話をする。終電で帰ってくる。

2009年12月25日(金)

午前8時、成田到着。そのまままっすぐ帰ってくるも、家の鍵を持っていくのを忘れてた。荷物を玄関に置いて、順天堂病院へ。フーアオとフー母と会って、小児科へ。アオの超音波検査。その後、みんなで帰ってくる。今日はゆっくり過ごす。夜はみんなですき焼きを食べる。美味。その後、アオと戯れて、ケーキを食べて、インドで買ってきたチャイを飲みながら、ささやかにクリスマス。年末ももう少し、仕事が残っている。原稿を一週間書いてなかったので、また乗りを取り戻さなんといかん。太田出版の原稿の直し、そして幻冬舎あと100枚。河出書房書籍用の4000字。もう一度、ルーティンを繰り返そ。

2009年12月17日(木)~2009年12月24日(木)

India Journal

2009年12月16日(水)

午前9時過ぎに研究所へ。幻冬舎用の原稿がとりあえず一区切りがついたので、ストップさせて、河出書房書籍用原稿に取り掛かるも、なんか進まない。フー弁当を食べて、昼寝。その後、午後1時に幡ヶ谷駅で河出書房の坂上さんと待ち合わせ。ドトールで打ち合わせ。四次元ガーデン書籍用について。もうほとんど原稿は揃っているのだが、あとコラムがちょっと残っていて、それをコラムというか論考にしていきたいというような話。その後、色んな話。今、トークイベント、雑誌を企てようとしているがために、今、とんでもなく面白い人間を集めようとしているのだが、そんなに、そんな人がいない。それが今の問題である。面白いやつがあんまりいない。まあまあの人ならいる。でも狂ったような人間がいないのだ。僕がとにかく話してみたい、打ち合ってみたいと思う人があんまりいない。でもいることはいる。その人たちにこれからコンタクトを取ってみたいようと思っている。そんな話もする。その後、新宿へ行き、世界堂でインド旅行用のスケッチブックを三冊購入。そこで、なぜか熊本でたまたま飲み会で出会った女の子にたまたま世界堂で出会って、その偶然もすごかったが、その子が実は同じ中学校の二つ上の先輩で、とにかく知り合いがたくさんいた。面白かったので、御苑のカフェで恵比寿ビールで二人で乾杯した。その後、家に帰ってくる。まだ何にも準備していない。明日はいよいよインド行き。INDIA JOURNALもやってみる予定。とにかく仕事は継ぎ方次へと自動的に進む。ただ頭の思考だけを止めずに、そしてシンプルな思考で複雑なものに対峙していこう。

2009年12月15日(火)

午前9時過ぎに研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。今日はとにかく乗っていた。一昨日の原稿の直しも入れて30枚。12000字書いて送信。これで80000字を超えてきた。一坪遺産は80000字で終わったが、今回の本はどんだけ長くなるのかまだ見えてこない。とにかくまだまだ中盤。350枚に向けてとりあえず突き進む。現在225枚。その後、エココロ連載の四次元ガーデン原稿2枚。これも終わらせ送信。まだまだ書ける。小学館月刊スピリッツ路上力連載。こちらは4枚。これも終わらせ送信。まだまだ終わらない。小学館webカリスマホームレスに訊け!連載。こちらは7枚。こちらも終わらせ送信。幻冬舎竹村さんから電話。今回の原稿は感激しましたとのこと。嬉しい。路上力の豆さんからも電話。原稿バッチリとのこと。村山さんからもメール。原稿バッチリとのこと。インドに行く前の仕事をこれでほとんど終わらせた。今日は原稿を43枚書いた。とにかく書こうとしてくれている。少々粗いところもあるはずだが、それは後でちゃんと手直しして、今はとにかく自分の思考の思うままにキーボードを叩き続けようと思っている。午後5時終了。研究所を出て茗荷谷へ。インドビザ申請センター。ビザを受け取る。その後、新宿へ戻り、らんぶるにて太田出版北尾さん、梅山くんと待ち合わせ。来年早々発売予定の”「都市の幸」で暮らす”の打ち合わせ。もう少し手直しが必要なようだ。これはインド旅行中にできるところまでやっていこうと話がまとまる。この本は、今までよりももっと多くの人に読んでもらいたい。そのために中学生にも読めるような形で書いてくれとの依頼。もう一度リライトしてみよう。その後、北尾さんに誘われて、会わせたい人がいるというので、赤坂サカスへ。そこで、渡辺満子女史と出会う。彼女は元日本テレビプロデューサーで三分クッキングを二十年に渡って担当していた方で、なんと故大平元首相のお孫さんである。そして、今は民主党議員の秘書をしている。とんでもない方である。で、女史と北尾さん、梅山くんと僕と四人で、ベルギービール屋で会食。色んな話が飛び交う。そして、僕の0円ヴィレッジ、市民ハウス構想の話もする。すると、渡辺さんは「それはちゃんと政策にしなさい」と言ってくれた。ちゃんと形にして、そして、あなた自身がもっと有名になって、発言力、影響力が出るようになりなさい、と。これからは経済はもっと落ちてくる。そのドン底になった時、僕がずっと言っていることに人が耳を傾けるときが来るはずだ、と。やはり今政治に興味が出てきている。しかし、政治家になるのではなく、何かあり得ないのかと考える。ガンジーが気になっているのだ。そして、彼が非暴力非服従の思想の元になったのが、ヘンリーデビットソロー。森の生活の著者である。何かそこに僕の中に通邸する一貫性と繋がってくるものがある。社会に対して、新しい思想を提示するにはどうすればいいのか、そんな話を渡辺さんとする。非常に有意義な時間。午前0時まで喋りまくる。これから、五年間かけて、自分の考えていることがどこまで社会に通用するのか、それを綿密に練り上げて提示してみたいと思う。渡辺さんは「いつでも政策をもってらっしゃい」と言って下さった。何かが変わる時の、あの武者震いするような、瞬間が、今日なのかもしれないと思った。

2009年12月14日(月)

午前9時すぎ研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。3000字書いて、ハザマとリッチャンと外出。表参道へ。whereaboutウェブサイト計画のため、whereaboutのゾノさんの事務所へ。打ち合わせ。いい感じで終了。その後、帰ろうとして表参道を歩いていたら、偶然にも世田谷ものづくり学校主宰の黒崎さんにばったり会う。一杯飲もうよというので、黒崎さんが経営しているGYREビルの四階にあるレストランSMOKEヘ。ビール。マッカランロックを飲みながら、黒崎さんと始めようとしている新雑誌TEXTの立ち上げの打ち合わせ。このオヤジ、面白すぎる。久々に元気な人に会って僕は本当に嬉しい。来年は一緒に色々ととんでもないことができそうだ。来年一月にsuperdeluxで話をしないかとの依頼。そして自由大学での講義。とにかく言われるままに何でもやっていこうと思う。カレーを食べる。美味。その後、楽器を制作をしているコンピューターの天才現れ、話をする。これもまたとんでもなかった。世の中には色んなおもろい人間がいるもんだ。それが今、回りに集まってきている。それはとても興奮するし、創造的な瞬間だ。その後、夜まで飲んで、場所も移し、また飲んで、終電で家に帰ってくる。原稿、今日は送れず。ちょっとペースが乱れてきた。明日から、また立て直そう。インド行きも近い。とにかくやらなくてはいけないことがたくさんある。カオスのまま過ごす。

2009年12月13日(日)

今日は一日休みを取る。午前中、ちょっと原稿書いて、国立駅で美穂とののかとソウタと待ち合わせ。家に連れて帰って、フーちゃんが作ったドリアを食べる。で、遊ぶ。途中、力ちゃんも来て、夕方まで遊ぶ。その後もゆっくり。しかし、原稿書かずにゆっくりしていると落ち着かない。駄目だこりゃ。トロント市長から手紙が届く。こういうのがちゃんとしている。トロント。その後、hansamesの音源を聴く。

2009年12月12日(土)

午前10時帰宅。その後、外出。フーアオと一緒に立川中華街。梅蘭で上海やきそば。その後、伊勢丹でアオのクリスマスプレゼント物色。三輪車に興味を示す。その後、アンデス音楽をアオと一緒に聞きながら、踊りまくって、国立に帰ってきて、午後3時半、エクセシオールカフェへ。幻冬舎書籍用原稿。今日は昨日のレコーディングで頭がぼーっとしていたのだが、二時間でなんとか10枚書いた。最近、ほんと二時間で10枚ペース。70000字を超えた。いい調子である。あと50000字。どんどん書きましょう。耳では、昨日の音源をずっと聴いている。無茶苦茶かっこいい。面白い音楽が作れたんじゃないでしょうか。竹村さんに送信。夕食は家でミートソーススパゲッティ。アオと風呂に入る。インド行きが近いのだが、そちらのことにまだ集中できない。幻冬舎の原稿は調子がのってきたが、まだまだやらなくちゃいけない仕事があるある。河出書房4000字。小学館カリスマホームレスに訊け第5回。月刊スピリッツ路上力第6回。四次元ガーデンエココロ用。そして幻冬舎300枚。これをインド行きまでに終わらせる。られるのか。

2009年12月11日(金)

朝起きて、雨が降っているので動きはゆっくり。昼前フーアオと外出。僕だけ研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。今日も乗りに乗った、15枚が速攻で出来上がる。竹村さんに送信。すぐに返信。良いとのこと。電話で話す。午後6時まで研究所。だけど、まだまだ仕事は終わらない。その後、新江古田駅へ。AHILL RECORDSの社長とマイクアキラ氏といとこのソウと待ち合わせ。今日は、マイクアキラ氏と組んだユニット「handsomes」の初レコーディング。しかも、そのままフリースタイルで即興で歌を作り、その場でCDまで作ってしまおうという最高のレコーディング。来年に発売される予定。僕にとっても初めてのレコード。こりゃやばいな。本も書いて、展覧会もして、講演もして、絵も描いて、路上生活者を調べて、アフリカ行って、そして音楽もやる。この全体性。そのことを自分の仕事とするんだ。その思いが日々強まる。完全な分裂を、そのまま一つの創造として表現できないもんか、そんなことばっかり考えてる。マイクアキラ氏、今日もぶっとびで最高の調子のようだ。午前2時半から本格的なレコーディングが開始(笑)。新江古田のレコーディングスタジオSTUDIO8で。TAKACHAさんがエンジニア。そこからがすごかった。とんでもないセッション。74分ぎりぎり一杯まで、ノーカット録音。こんなCD世の中にないんじゃなかろうか。と、考える。午前8時、ミキシングまで終了して、なんとCDができちゃった。なんちゅう音楽なんだろう。来年出るので、お楽しみ。

2009年12月10日(木)

朝は眠くて、ゆっくり起きる。午前10時外出。茗荷谷のインドビザ申請センターへ。17日からのインド旅行のビザを申請。もう明日にできるらしい。その後、池袋駅でカレーを食べて、研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。なかなか進まなかったが、午後4時頃からぐっと来て、今日は5000字超書いた。59000字。原稿を書き続け始めて一週間。とにかく久々にいいペースを保てている。幸福な時間である。原稿を書き終わって、arthur russell - i could't say it to your faceでクールダウン。泣きそうになってきた。GO BANGみたいなダンスチューンとこのジェイムステイラーばりの歌の振り幅が、僕に世界の複雑さの心地良さを教えてくれる。素晴らしい。まだこんな世の中でも芸術は存在しているのだ。午後6時竹村さんに送信。すぐ返信が返ってくる。今日の原稿もオッケーが出た。その後、いつものように電話で話す。とにかく素晴らしいルーティンを続ける。河出書房の坂上さんから電話。こちらもやらねばいけない。あと4000字。来週頭には仕上げると伝えた。太田出版梅山くんからもメール。ようやくこちらも始まる。来週打ち合わせすることに。小学館豆野さんからメール。路上力もそろそろ仕上げないといけない。あらゆる仕事が有機的に蠢いている。こちらはとにかく体を動かして原稿を進めるのみである。自動的に生きる。帰宅。今日は家でハンバーグ。その後、アップルケーキを食べて、アオと風呂に入る。朝日新聞が送られてくる。結構でかい記事でびっくり。ありがたい。記者の奥村さんはかなりしつこく質問してくれたもんな。とにかく回りの人たちが頑張ってくれているから、とても心強い。BE-PALの最新号が送られてくる。鈴木さんとの話が掲載されている。夜はゆっくり。

2009年12月9日(水)

朝起きて、亮太と一緒に外出。研究所へ。幻冬舎書籍用原稿に取り掛かろうとするも、二日酔いで苦しい。午前中は何もできず。午後もずっと何もできず、研究所の中を歩き回ったり、寝転んだりしていたが、午後3時から書け始めた。よしよし。今日も二日酔いながら10枚書いた。54000字まで来た。でもこの本はとんでもなく長くなりそうな感じだ。300枚じゃ終わらなそうだ。350いくか。行け。今は書ける。しかし、毎日、いい緊張感で書けてる。毎日、書く前は全く書ける気がしない。しかし、終業時間になっていると、いつも書き終わってくれている。そして、今日も午後5時、竹村さんに送信。グーグルクロームmac版が開始したのでダウンロード。その後、幡ヶ谷の駅でリトルモア地下のますいさんと待ち合わせ。初対面。リトルモア地下で何かやってみないかとの依頼。僕は、昨日、リトルモア地下で今までずっと温めていながら、実現できていなかったK大学の話をしてみようと思っていた。そして、その話をすると、ますいさん乗ってきた。何かまた今こそ会うべきの人に会っているんじゃないかとの予感。それは当たる。マンクーソのロフトの話をしながら、あんなパーティーみたいなトークショーを朝までぶっ通しでやってみたい。それを月に一回ぐらいやってみたい。ロフトみたいなことをやりたいと言ったら、ますいさん、パーティー野郎で、マンクーソのロフトも大阪で見たと言うのである。よし、それでいこうということに即決。名前は何にしようかと考える。LOFTだしKITCHENだし、やっぱりそんな名前がいいよねーなんて言っていたら、そう言えば、K大学ってやりたかったんだし、UNIVERSITYっていう名前にするのはどうだろうと、すんなり出てきた。で、それでいくことにした。ますいさん、ほんと開いている人間だった。彼女はこの前石川直樹氏とやったトークショーに来てくれて、それで興味を持ってくれたのだった。とにかく面白いことをしよう。彼女も何かを変えたがっている。それでマンクーソだもんね。しかも、僕が大好きなデザイナーのIPPIさんと仲が良いらしく、なんか無茶苦茶かっこいいフライヤーみたいなの作ってもらいたいと提案。ぜひそれいこうとなる。クラブのイベントよりもやばいトークショーオールナイトをやってみたい。それで、とんでもない人間を呼んで、とにかくトークセッションをする。DJのように。朝まで。それだったらやっぱりマイクの音も、マンクーソばりにこだわりたいよね、なんて夢想まで始まる。PAをZAKさんにしてもらえないかとの妄想まで出てくる。声じゃない。VOICEを響かせたいのだ。いい音として、生き生きとした音楽として、耳に届けられたら、すごいことになるんじゃないかと。企画はどんどん勝手に膨らんでいく。ますいさんはなんかそれを実際にやっちゃいそうで楽しみだ。来年3、4月ごろに第一回目をやりたいねとの話。UNIVERSITY、楽しみである。で、家に帰ってくる。竹村さんからメール。原稿良しとのこと。嬉しくて今日も電話する。夜はゆっくり。The Teenagers "Starlett Johansson"を聴きながら。曲もいいが、ディレクターのPrice Jamesいい。コヨーテ最新号が送られてくる。今回はハローワークス、初の女性である。だから彩り豊かにフルカラーで描いてみた。0泊3日は熊楠邸。お楽しみあれ。エココロからモスバーガーの本が送られてくる。中で僕がこんなバーガー食べてみたいの絵を描いている。どんな仕事だってするのである。どんな場所であれ、自分の力を発揮することができるように、毎日訓練訓練なのである。11月は美術モードでしたが、12月は完全に執筆モード。完全に分裂しているが、分裂している状態のまま、総合的にぐいっと上にあげていくような、感覚で日々過ごしている。頭は冴えている。体もすこぶる調子がいい。とにかく年内に書き上げる。ロビンソンクルーソーを。

2009年12月8日(火)

朝起きて、外出。幡ヶ谷の研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。毎日毎日やるよ。今日は原稿が乗りに乗って20枚がっと書く。これでこの五日間で60枚書いた。なかなかいいペースだ。多摩川生活をしていた頃の思考と、今の思考が混ざり合い、不思議な時間感覚。こういう体験は、やはり執筆していないと味わえない。書くことが好きだ。そのことを最近実感している。いまだに言語化できていない自分の中の未知の思考を具現化したい。ただそれだけだ。最近は、思考と仕事と生活と会話がすべて一体化してきている。全体性のまま突き進めている。そしていつものように午後6時に竹村さんに送信。家に帰ってくる。すぐ竹村さんからリアクション。そして電話で今日の原稿、そして今後の展開について話し合う。毎日これをやっている。すてきなルーティンである。世田谷ものづくり学校の黒崎さんから電話がかかり、国立で飲んでるからすぐに来いとの連絡。午後8時、まっちゃんで待ち合わせ。黒崎さんの高校の同級生たちが集まって、28年前にバイク事故で亡くなった友人の命日の集まりに参加する。そんな集まりに僕を呼ぶのだから、僕は黒崎さんが気になっている。ここ最近は本当に面白い人間が僕の周りに集まってきている。なんだろうこの感じは。ビール、熱燗を飲んで、タクシーで事故現場へ行き、花を飾り、赤ワインを皆で飲んで、電柱にかけた。そして黙祷。そのまままたタクシーでほんやら洞に行き、飲み続ける。来年は世田谷ものづくり学校で講義を持つことを約束した。なんでもやってやる。とにかく社会を良くするためなら、なんでもやってやる、とそんな気分な最近だ。その後、西荻のタウザーで飲む、その後、向かいのバーでも飲む。午前4時まで飲む。亮太の家に帰って寝る。飲み過ぎて、久々に吐いた。何年ぶりだろう。

2009年12月7日(月)

朝起きて、外出。幡ヶ谷の研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。途中で外出。ハザマとリッチャンと僕と三人でタクシーで表参道まで。カメラマンの西チャンと待ち合わせして、whereaboutのデザイナー、ゾノさんのところに行き、打ち合わせ。whereaboutのウェブサイトをリッチャンが試験的に作ることに。ゾノさんは旧友の兄の知り合いだったので、なんだか狭い世の中である。熊本出身が頑張っているとこちらも気合いが入る。その後、また研究所へ戻ってくる。原稿の続き。今日もしっかりと10枚書き終わり、竹村さんに送信。喜びのメールが返ってきた。こういうの嬉しいじゃないか。とにかく毎日10枚ペースはずっと守っていこう。その後、ハザマと桔梗へ。打ち合わせ。ざる桔梗ラーメン塩はやっぱり今日もとんでもなく美味かった。家に帰ってくる。レヴィー=ストロース「野生の思考」の具体の科学の項を読む。今、幻冬舎で書こうとしていることとシンクロしている。何かのヒントになるかもと、高田宏「猪谷六合雄」の巣をつくるの項も読む。後はゆっくりSTUDIO ONEの古い音源を聴く。いつもの早めに寝る。こういう風に長編の原稿を書くモードになってくると、外にでて飲み歩こうという気分が、クラブで朝まで踊り狂おうという気分が、少なくなってきて、早寝早起きしようと思い出す。まるで、潜水をやっているように、しずかに、じとじと作業を続けていこう。地味だが、意味がある作業だ。アーサーラッセルが自分の思考の中で蠢いている。彼のような、彼の音楽に対する思考のような、書物を書きたい。人が読みながら、カオスを体験できるような、そして、その先にシンプルな思考が目に見えるような、そんな本を書きたい。

2009年12月6日(日)

朝起きて、外出。国立駅前のエクセシオールカフェで。メイプルラテ飲みながら、幻冬舎書籍用原稿3日目。昼までに12枚書き上げる。電話ボックスから送信。その後、帰ってきて、フー母さんによるチャーハンを食べて、またその後、もう一度エクセシオールへ。河出書房用原稿にとりかかろうとするが、もう頭が一杯らしい。うまく書けず。太田出版の北尾さんより送っておいた原稿についてリアクション。こちらも年内にしっかりと終わらせておきたい。家に帰ってきて、映画「ウォッチメン」を観る。驚きの映画。なんなのだろう、これは。その後はずっとDJMIXしてた。
1Jamie Jones - American Jones
2Efdemin - Acid Bells (Martyn's Bittersweet Mix)
3Visti & Meyland - Yes Maam (Original)
4Scope Of Mind - Johnny D

2009年12月5日(土)

朝起きて、外出。研究所へ。幻冬舎書籍用原稿。現在32000字。80000字くらいまで行けばいいのだろうか。まだどこがゴール分からないような道を進んでいる。しかし、分かっても面白くないわけで、全然別の道に行き渡っていけるといいんだが、どうなるか。とにかく毎日10枚は確実にクリアしていこう。今日も10枚書き終わる。36000字。午後6時まできっちりかかったが、終わらせれば問題無し。そのまままっすぐ家に帰ってくる。今日はunitでtakimi kenjiをやっているとの連絡を受けるが、アオの調子も悪いので帰ってきた。家ではゆっくり。計算ではインドに行く前に原稿が書き終わることになっているが、果たしてどうなるか。知らないところへ、自分の分からないところへいくことに、積極的にならんとね。元コヨーテの稲さまから電話。なんと熊本に僕の展覧会を見に来てくれているという。ありがたいことである。幻冬舎の竹村さんから連絡、原稿面白くなってきたとのこと。進めていく。久々に長編書くモードになっているので、それは大変だが、結構気持ちいい。夜11時に就寝。

2009年12月4日(金)

朝起きて、外出。研究所へ。四次元ガーデン書籍用原稿、最後の一本。完成し、送信。これであと残すは、コラム4000字とイラストになった。年内にどこまでできるか。やるだけやってみよう。お昼はハザマと桔梗に行き、ざるラーメンと半ライス。やっぱり美味。帰ってきて、しばし昼寝をして、幻冬舎書籍用原稿。午後6時までに4000字書いて送信。竹村さんから即レス。う=ん文章が堅いとのこと。この原稿はずっと放っておいてしまったので、軌道になるまでしばし時間がかかるかもしれん。しかし、とにかく毎日10枚書くことだけを続けていこう。そのうち何かが見えてくるはず。アオが39度の高熱を出している。夜7時に帰宅。アオはぼーっとしている。夕食はフー母による、豚とキャベツのとろとろ鍋。美味。恵比寿麦酒。芸大の石川から連絡。建築家の石上純也さんがとにかく忙しいらしく、一度承諾してもらったトークショーができなくなったそうだ。残念。他を当たることにした。その後、僕もぼーっとしていたら寝てしまっていた。

2009年12月3日(木)

朝起きて、外出。研究所へ。四次元ガーデンの原稿。書き上げて送信。その後、読書。午後2時外出。千駄ヶ谷へ。河出書房新社へ。7階応接間にて、河出書房編集者、阿部さんと坂上さんと会う。午後3時からインタビュー。レヴィ=ストロースについて。考えていることをとにかく喋ってみる。面白い話ができたんじゃないかな。デビット=グレーバーという思想家を教えてもらう。四次元ガーデンの打ち合わせも兼ねて。その後、家に帰ってくる。アオと戯れて、夕食。塩鯖、高野豆腐鶏肉詰め、ブロッコリー。リトルモア地下のますいさんから、何かやりませんかと依頼。即答。夜は早く眠る。明日から幻冬舎の竹村さんと毎日10枚ずつ書いて送信する約束してしまったので、やらねば。でもやれば終わる。年末までに。実家から赤旗に載った新聞記事が送られてくる。朝日新聞九州版の夕刊に僕の特集が載ったらしい。そちらも送ってもらう。

2009年12月2日(水)

朝起きて、帰宅。今日は家で作業。並木町図書館へ行き、レヴィ=ストロース関連の本を読む。その後、午後3時東中野駅で幻冬舎の竹村さんと待ち合わせ。近くの喫茶店でシンハー麦酒飲みながら打ち合わせ。来年出版予定の東京のロビンソンクルーソーについて。まだ80枚しか書いておらず、とにかく年内でぐっと進ませてくださいとのこと。やるしかない。しかし、あの多摩川生活体験はちゃんと形にしなくてはいけない。二時間話して、別れる。その後、そのまま午後5時翼の王国編集部の卓さんと東中野駅で待ち合わせ。PAOというビルの7階にある建築家斎藤祐子さんの事務所に行く。インド関連の情報収集のため、斎藤さん、さらに写真家の北田英治さんとも会う。斎藤さんは僕が建築を志した高校生時代、母の友人を通して送られてきた建築家吉阪隆正についての本を書いた著書であり、あの本を読んで僕はさらに自分の道に自信と確信を持って生きていくことができたのだが、そんな人と今日初めて出会えた。あれから13年ぐらいがたつが、今でもその思いは変わらない。そんな本をあの時に読めたことが、今の自分を作っていることを考えると、一人で感慨に浸っていた。斎藤さんも喜んでくれていた。で、インドのコルビュジェ情報を色々聞いた後、一階にある中近東レストランにてみんなで食事会。ここがうまかった。午後10時半ごろまで盛り上がる。その後、帰宅。

2009年12月1日(火)

朝起きて、外出。研究所へ。河出書房用四次元ガーデン原稿。二本仕上げる。送信。レヴィ=ストロースについてのインタビューの依頼。その後、さらに別の原稿5000字。夜、西荻へ。LE MATINでアルザスの白ワイン。その後、亮太と待ち合わせして、もうちょっと飲んで、午後11時、西荻駅前で朝日新聞書籍編集部長の矢部さんと待ち合わせ。久々の宴。亮太も一緒にアフターグロウへ。エーデルピルス飲んで、ラガヴーリン二杯、ラフロイグ一杯。政治の話で盛り上がる。午後2時まで。亮太の家宿泊。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-