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Journal -坂口恭平の毎日-

2010年3月31日(水)

朝から外出。京急蒲田へ行って、労災病院へ。入院している多摩川のロビンソンクルーソーの見舞いへ。ロビンソン、癌だったようで心配であるが、手術をすればどうにか治ると言われたそうだ。しばし、二人でゆっくり話す。また術前に見舞いに来ることを伝え、別れる。その後、原宿へ。青山ブックセンターで立ち読みをして、プラダの近くの東洋キッチンへ。今日はデザイナー、ゾノさんがやっているWHEREABOUTSのコレクション。僕はその中で配られるポスターの中のテキストを書いた。その後、リトルモアへ行って、0円ハウスを買って、編集の浅原さんと話して、恵比寿へ。タイ料理屋で食事をして、磯部涼と会って、DOMMUNEへ。今日はDJコンピューマ。これがやばかった。ので、もちろんがつがつ踊る。黄色いTシャツは私でした。で、主宰の宇川直宏さんと話す。宇川さんは0円ハウスの写真集がでた当初から買ってくれていた。それで、なんかやってよと言われ、4月4日にやれる?となり、もちろんやることに。いよいよ登場します。DOMMUNEに。聞き手は磯部涼にお願いした。タイトルはずなり「都市型狩猟採集生活」。続けてやってよとのこと。ありがたい限りである。こりゃかっとばさなね。で、終わりまで聴いて、磯部涼とWまきちゃんと四人でグラスルーツへ。DJ SHHHHHを聴きにいく。ダブ丸も来て、関根も来て、ミヤジもいた。朝まで聴いて帰る。

2010年3月30日(火)

朝から、アオを連れて公園へ。初滑り台。その後、フーアオは実家へ帰り、僕は家で作業。お金が無くて、飯が食えないと思っていたら、入金されていたので助かる。で、ついつい昼間からお酒を飲む。その後、書簡集へ行き、コーヒー飲みながら一服しながら本屋さんで買った芥川龍之介関連の本を読む。今、芥川です。その後、ビックカメラへ行って、デジカメを買おうと考える。リコー買おーかな。で、その後、戸塚のフーの実家へ。剣玉をやりまくる。今、剣玉が熱い。そういえば、尾道は剣玉がはやっていた。夜は、ユメとメイとアオと遊ぶ。

2010年3月29日(月)

お昼前に研究所へ。原稿。エココロに寄稿する岡本太郎の庭についての考察を読む。日本の伝統。これをどう書くか。結構難しいかも。講談社現代新書の川治くんから電話。昨日ボブデュランを見てきたそうで、いいでしょとその自慢の電話。で、ついでに原稿の催促。4月、こちらも取材を始めようと思っている。ということで、まずははじめにを書くことに。2000字書いて送信する。すぐ返事が来て、拳が上がっていますねとの返事。来週、食事をすることに。午後6時に研究所を出て幡ヶ谷ドトールにて筑摩書房の井口さんと待ち合わせ、打ち合わせ。どういう進行でやっていくかを話し合う。毎月、三軒の家を取材することに。できるかな。やってみよう。8月一杯までに260枚と決めた。それで年内に出そうと。夜、朝日新聞の矢部さんからメール。機内で翼の王国を読んだらしく、インドのコルビュジエ面白かったとのありがたい感想。で、本とかしないのー?とのこと。会って話しましょうということに。こうやって物事が少しずつ進んでいく。とにかく止まらずに、じとじと進めていこう。They Came From The Stars I Saw Themを聴きながら寝る。

2010年3月28日(日)

午後12時まで眠り、その後、モスで照り焼きバーガーをほうばり、お話し会に行っていたフーアオと待ち合わせして、中野駅へ。今日は居酒屋「イワン」の常連さんたちが集まる花見にうちの家族も参加。そこで、なぜか高校の後輩であるジマと遭遇。不思議な出会いがあるのが、イワンである。たくさん子供たちも来ていたので、アオは興奮。こういう集まりはなかなかないので嬉しいかぎり。ということで昼間から飲む。カンさんとも話す。ちょっと今体調が悪いので心配。これからはもっとイワンにも遊びに行きます、と洋子さんとも話す。午後4時過ぎに帰ってくる。その後、布団にアオと一緒に寝転がりながら、まったりする。黒崎さんから連絡があり、今週の土曜日に世田谷ものづくり学校で、革命学とゼロ円ハウス学のプレゼンテーションをすることになった。いよいよ実現に向けて動く。今日はぼーっと過ごす。

2010年3月27日(土)

家で少しゆっくりして、研究所へ。カリスマホームレスに訊け!の原稿を手直しして、小学館村山さんに送信。リトルモア真夜中のコラム、ゲラを直して送信。NTT出版編集部の神部さんより、石山修武先生の新著「生きのびるための建築」献本。さっそく読み始める。今、僕がやっていることの大元には石山さんに世田谷村で色々とブレインストーミングされたことがしっかりと残っている。物事の考え方を一から教えてもらった。その頃に聞いていたことが本には書かれている。私淑しないとつかめないはずのものが本に書いてある。そんな時代になっということだろう。ちゃんと読んだ後に、感想を書こう。筑摩書房の井口さんよりメール。新しい単行本「異色住(仮)」が出版されることが本決まりになったようだ。4月から頑張らねば。原稿を書き終わり、その後外出。今日はトロントで参加した白夜祭の東京版、六本木アートナイトがあるというので行ってみる。六本木クロッシングに出品している友人、鈴木ヒラクに電話すると、もうすぐライブパフォーマンスをするというので、招待してもらって、夜の森美術館へ。ところが人が多すぎて、パフォマンス会場に入れず、仕方なく、他の展示を眺める。終わって、ヒラクに会って話す。水戸芸術館の高橋さんも来ていた。この展示のキュレーターをやっている窪田さんを紹介してもらう。その後、スーパーデラックスへ。DJ SHHHHHを見たかったんだけど、乗り遅れるも、ちょうど、この前明治大学で話した山下陽光くんがトークをしていたので見る。そこでダブ丸他、高円寺グループと会い、そのままOATHへ行き、DJ flaticを初めて聞く。この人ヤバい。ということで、いつもの通り爆踊りしてしまう。楽しかったな。朝6時まで踊り、家に帰ってくる。今日は眠らず、ちゃんと家に帰ってくる。

2010年3月26日(金)

午前11時外出。フーアオと三人で。吉祥寺へ行って、故障したベビーカーを修理してもらって、その後、原宿へ。フーが髪切っている間、僕とアオと二人で代々木公園へ。公園内のテント村、小川てつオくんのところへ行き、コヨーテを置いてくる。その後、サクラ見ながら散歩する。その後、明治通りまで歩いてカフェyaoでアオと二人でまったり。エリちゃんから送られてきた。岡本太郎の「日本の伝統」を読む。5月から始まる隔月エココロ初号で岡本太郎と庭について寄稿する予定。さらに、新連載もあるからがんばらんと。その後、フーが帰ってきて、皆で高円寺へ。高円寺のロシア居酒屋「イワン」へ。三年ぶりぐらい。子供を見せてなかったので、カンさんと洋子さんに会わせる。あまりにも居心地がよかったのか、アオはリラックスし、カンちゃんカンちゃん、叫んでいる。ビール飲みながら、コンビーフポテトとグリーンピースとパンチェッタのスパゲッティを食べる。美味すぎる。今週末の花見に誘われ、帰ってくる。

2010年3月25日(木)

朝起きて、エクセシオールカフェへ。原稿。リトルモア真夜中コラムの直し。書いて、駅前から送信。その後、スピリッツ路上力のイラスト。描き上げる。その後、小学館WEBのカリスマホームレスに訊け!第8回と第9回。二回続けて書く。書き上げて、駅前から送信。バンクーバーのオークションには、ナイロビで作ったキベラ自転車の写真を出品することにした。イタリアからメール。不思議なもんである。

2010年3月24日(水)

始発の電車に乗ったものの、いつものように電車寝をしてしまい、午前10時にようやく家に帰ってきた。寝過ぎである。その後、家でカレーを食べて、外出。曙橋駅で降りて太田出版編集部へ。近くの中華料理屋に移動して、マーボー丼を食べながら、北尾さんと梅ちゃんの三人で、新刊の営業会議。タイトルは「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」に決まった。わかりやすくて有り得なくて、いいと思う。北尾さんから、この本は本当に多くの人に読んで欲しいので、発売日を遅らせて、とにかく宣伝をしていきたいとの意向を受ける。よっしゃ。そうこなくっちゃである。ということで、僕も動けるだけ動きますと。8月1日を発売予定日に設定した。その後、家に帰ってくる。とにかく眠いので、寝る。トミーからイベントのお誘い。unitで相対性理論を呼んでやるらしく行きたいのだが、4月16日はちょうど熊本にいるので行けず。興味がある方はぜひ。みんな色々とがんばっとるなー。今日、原稿やらねばならんかったが、頭が働かず、やめた。

2010年3月23日(火)

朝起きて、エクセシオールカフェへ。原稿。コヨーテ0泊3日の原稿。終わって、駅前のワイヤレスコーナーへ行き、送信。戻ってきて、また原稿。リトルモア真夜中コラム。建築と信仰というテーマで1200字。そちらも書き終わり送信。その後、駅に来た、フーアオと一緒に遊ぶ。その後、帰ってきて、再び外出。新宿駅午後7時に小学館の村山さんと待ち合わせ。歌舞伎町の大陸というお店で餃子で飲み会。途中からスピリッツ編集部の豆野さんも来て飲む。その後、4軒ハシゴして始発まで飲む。歌舞伎町のゴンドラっていう店、面白かったなあ。

2010年3月22日(月)

朝5時に起きて、5時半外出。車に乗って、隅田川へ。鈴木さんを拾って、夢の島マリーナへ。今日は0円ハウスを作ろうワークショップ当日。鈴木さんは緊張している。午前10時スタート。まずは、会議室で僕がスライドトークをする。その後、鈴木さんと一緒に作業開始。参加者は31名。子供もたくさんいて、彼らにもどんどんトンカチ、鋸を使ってもらう。みんな予想以上の食いつきっぷりで、楽しかった。質問などもたくさん飛んで、考えることも多く、実りある日でした。その後、タンゴと鈴木さんをのっけて、浅草まで送って、多摩川に材料を戻して、車のタイヤが沼地にはまってしまって、やばいと焦っていたら、回りの路上生活者たちが、ダンボール箱に砂を入れて運んできてくれて、車を押してくれて無事に救出された。こんなハプニングにも全く動揺しない、路上の人々。やはりこの仕事をやっていてよかったと思った。渋谷に戻って、タンゴと二人で打ち上げ。居酒屋で2時間飲んで、家に帰ってくる。

2010年3月21日(日)

ご昼過ぎまで寝ていた。その後、渋谷駅へ。亮太と待ち合わせして、レンタカーを借りて多摩川へ。明日のワークショップの準備。車に材料を積み込む。その後、国立まで帰ってくる。ドライカレーを家で食べる。明日は朝6時頃から出掛けないといけないので、早めに寝て備える。

2010年3月20日(土)

朝、八王子に到着。家に帰ってくる。一時間寝て、フーアオとフー母と外出。八柱へ。フー姉とユメメイとすみこおばちゃんと合流して、皆でお墓参り。その後、昼飯を食べて、渋谷駅へ。ミネちゃんの事務所で、エココロのえりちゃんと打ち合わせ。5月号からエココロは隔月号になる。そこで始まる、僕の新連載と、特集で寄稿する予定の原稿の依頼。面白くしていきたい。太田出版から、新刊のタイトル案が届く。これで決定しそうだ。詳細は後日。さあ、いよいよ新刊発売に向けて動き出す。こちらも楽しみ。その後、ミネちゃんとえりちゃんとシミちゃんと四人でべるまっせへ。食事をする。午後11時頃、上野駅へ。菅ちゃんの追悼ライブへ向かうも、着いたときには終わっちゃっていた。がっくり。終電で家に帰ってくる。

2010年3月19日(金)

大阪取材。前世カフェで前世を占ってもらったりする。詳細は4月10日発売のcoyoteにて。夜、夜行バスに飛び乗る。

2010年3月18日(木)

午後11時頃まで家でゆっくりして、すた丼を食べて外出。六郷土手へ。コンさんにリトルモアコラム用の取材。神棚を作っているコンさんに話を聞かせてもらう。その後、多摩川のロビンソンクルーソーの家へ行くと、ちょうど入院するために病院にいくところ。タイミングが合ってほっとする。どうやら検査などを同意する人が必要らしく、誰もいないとのことなので、タクシーで病院まで連れて行く。東京労災病院まで。同意書などにサイン。貧血がかなりひどかったらしく。今日、輸血をするそうだ。医師からロビンソンの体の具合について話を聞く。しかし、何か起きる前で良かった。入院グッズを購入し、ロビンソンに渡し、ワークショップ用の材料を集めておいてくれたとの話を聞き、また来るねとその場を去る。新宿駅へ。集英社すばる編集部の飛鳥さんからインタビュー記事の原稿が送られてくる。すぐ読んで返答。熊本から来ている、昨年の個展の手伝いをしてくれたヨネと会う。ベルクにてビール飲みながら。どうやら上京してくるらしいが、まだあやふやそうだったので、止めて、もっと準備してから来るようにと伝える。神風特攻隊になってはいかんよ。土産にいきなり団子を貰う。その後、家に帰ってくる。アオは鼻水、フーは風邪を引いている。しかし、今から0泊3日で大阪へ。

2010年3月17日(水)

朝起きて、研究所へ。WHEREABOUTSコレクション用の原稿最終調整。完了。31日のコレクションで使われる文章。楽しみだ。その後、月刊スピリッツ路上力。第9回。究極のエコハウスを作る方法を書く。1600字。書き終わり送信。その後、0泊3日の調査。今回は大阪ヘンテコカフェ巡り。ということで、色々と変なところへ行ってこようと思っている。ワタリウム美術館での子供のためのワークショップは10月17日に開催されることに決定。22日のワークショップのために東京文化発信プロジェクトの渡辺くんと打ち合わせ。バンクーバーのセンターAで働いている原さんから、今年もオークションの参加以来。快諾する。筑摩書房の井口さんよりメール。単行本の企画、無事に通過したとのこと。喜ぶ。しかし、これで4月からまた新しい取材を始めなければ。ま、とにかくやってみよう。講談社現代新書も同時に進行する予定。うまくいくかどうか。午後6時に仕事を終わらせて家に帰ってくる。

2010年3月16日(火)

朝起きて、研究所へ。WHEREABOUTSコレクション用の原稿。仕上がり送信。直しがちょっと返ってきたので、訂正し再送信。これで完成。その後、太田出版新刊用のドローイング二点。描き上げる。リトルモアの田中さんと電話。コラムの方向性決まる。ワタリウム美術館のワタリさんからメール。10月にこどものためのワークショップを開いてくれないかとの依頼。隅田川の鈴木さんと一緒にやることにこれは面白そうだ。ギャラの件なども含め相談。多摩川のロビンソンクルーソーから電話。病気になってしまったらしく、入院しなくてはいけなくなったとのこと。心配である。彼は猫を30匹も飼っており、そちらも心配していた。どうなるのか。近日中に多摩川へ行って、話をすることに。ワークショップを22日にやることになっていたが、そちらも参加できない。その件で東京都文化発信プロジェクトの渡辺真也くんに電話。鈴木さんと二人でやることになりそうだ。午後5時半、幡ヶ谷で太田出版の梅山くんと打ち合わせ。タイトルがなかなか浮かんでこない。もうちょっと考えてみることに。その後、神楽坂へ。くるみで久々にお好み焼きを食べる。その後、飲んで帰ってくる。

2010年3月15日(月)

午前11時頃外出。フーアオと三人で美帆の家へ。ののかとそうたに会う。みんなで遊ぶ。一日遊ぶ。僕はほとんど美帆の家で寝ていた。ここ二日、とにかく眠い。

2010年3月14日(日)

家帰ってきて、原稿。今日は家でゆっくり。アオととなりのトトロを観る。アオは集中して観ている。リトルモアの原稿について考える。whereaboutsのコレクション用の原稿。今までやったことのない系統の仕事。でもやってみよう。

2010年3月13日(土)

朝から原稿。その後、曲作り。午後7時までやって外出。恵比寿駅へ。高校時代の同窓生と宴会。ハザマ、池田、すぐる、うえしょー、大介、大平さん、みさきちゃん、ともちゃん。その後、みさきちゃんとともちゃんと一緒にみさきちゃん家へ。高久とイタリア人マルコとみどりちゃんと会う。みんなでelevenへ。セオパリシュ。タンゴも来る。写真家のタローとも会う。踊って、午後5時頃帰ってくる。そのまま山手線を二周してた。

2010年3月12日(金)

曲作った。

昼までゆっくりして、午後外出。立川税務署へ。確定申告を済ませる。すっきりする。その後、ベローチェでコーヒー飲みながら読書して、駅でフーアオと待ち合わせ。買物に付き合う。その後、オモチャ屋でアオと遊ぶ。赤ちゃん用のカートに興味を示し、それを店中引いて回っている。一度家に帰ってきて、再び外出。原宿へ。リトルモア編集部へ行き、田中さんと打ち合わせ。今度のお題、ちと僕には難しそうだ。その後、リトルモア地下へ行き、竹之内淳史さんの舞踏「身一つ」を観る。デザイナーの宮川さんも来てたので、終了後話す。最近の勢いを喜んでくれている。もっとやらんと。ビールを飲み、フランス人と話し、駅前の黒崎さんの事務所へ。革命学について打ち合わせ。日本酒と桃のコンポート。美味。ヒトラーについての興味深い話。自由という言葉が生まれた経緯についての話も聞く。その後、帰ってくるが、乗り過ごし立川駅で終電もなくなっており、タクシーで家に帰ってくる。

2010年3月11日(木)

昼まで寝て、家で作業。確定申告を完全に放っておいたので、それをやる。3時ごろまでやって一段落ついたので、歩いて駅へ向かい、喫茶店「書簡集」へ。コーヒーを飲む。置いてあった昔のユリイカ村上春樹特集を読む。気持ちの良い昼下がり。やっぱりこの場所はいい。インタビューが面白い。キングの「シャイニング」とエルム街の悪夢が出てきたので、増田書店に寄って、シャイニング上下巻を購入。また家に帰ってきて、昨日のTAKIMI KENJIがかけていたhouse of houseを聴きながら、また確定申告。今年は去年より稼ぎが少ないかと予想していたが、反して稼いでいた。坂口恭平事務所も悪くないじゃないかと思った。で、無事完了。夜、読書。リトルモア真夜中から執筆依頼。ワタリウムから子供のためのワークショップ依頼。明治大学のトークの時の議事録受信。この前会ったニュージーランド人キャメロンから雑誌で0円ハウスについて取り上げたいとの依頼。太田出版から追加スケッチの依頼。その後は、太田出版の新刊用のタイトルを構想。しかし、なかなか難しい。誰もが手に取りそうで、かつ二重、三重の意味を含んでいるようなタイトルが出てこないもんか。碧と映画を観る。

2010年3月10日(水)

昼まで寝て、外出。午後1時、集英社へ。すばる編集部の飛鳥さんと編集長とカメラマン。外で写真撮影後、応接間にてインタビュー。生い立ちから喋る。来月号に掲載されるとのこと。新刊も出ることだし、宣伝になれば嬉しい。午後4時、新宿駅で太田出版の梅山くんと待ち合わせ。湘南新宿線で横浜美術館へ。新刊についての打ち合わせを電車の中でする。かなり面白いことになってきているようだ。しかし、タイトルがもっといいのがないかと提案されたらしい。僕もそうかなとは思っていたので、これはいい流れだと思う。本気で売るためにやってくれようとしている。それも今まで付き合ってきた出版社の中で初めての体験だ。ゾクゾクしている。だから、ゆっくり待っていて下さいと梅山くんに言われた。そして、あんまり今のうちに爆発しないでほしい、とも。ちゃんと力をセーブしておいて下さいと。やるときになったら、がんがんやってもらうんで、と。こちらも了解した。チェルフィッチュ「わたしたちは無傷な別人であるのか?」を観る。かなり実験をしている。三月の五日間しか僕は見ていなかったのだが、その時とは変化していた。二時間ほど上演されていたのだが、こちらは目が冴え、ずっと集中させられた。終演後、梅山くんが岡田利規さんを紹介してくれた。その後、芸術家の金氏徹平くん、評論家の栗原裕一郎さん、土佐有明さん、梅山くんの五人で男飲み。面白かった。

2010年3月9日(火)

朝からフーアオと順天堂病院。アオの定期検診。異常なし。その後、お茶の水駅前の中国飯店でチャーハンを食べる。ここの美味いです。その後、研究所へ。ハローワークスの次回分もう原稿に書く。今、一人でハローワークスが熱い。どんどん見つかる。これは絶対来年、書籍化したいので、今のうちに溜め込んでおこう。10枚書く。午後2時ごろ、whereaboutsの事務所へ。デザイナーのゾノさんと打ち合わせ。今度、3月31日にコレクションをやるのだが、その時に配る冊子に載せる文章を書いてくれとの依頼。快諾する。その後、また帰ってきて原稿。夜8時、高円寺駅でコヨーテの佐々木さんと会う。二人で飲む。やきとり宮川で。いつものごとく喋り倒す。今、僕はゾクゾクしている。自分が蠢いているのがわかる。何かをしでかすんじゃないかと。そんな話を。ハローワークスについても。ホンマタカシの「東京郊外」を編集したのが佐々木さんだったと初めて知った。

2010年3月8日(月)

午前中、アオと一緒に公園で遊ぶ。ソウ・エクスペリエンスの事務所へ。社長の西村くんと会う。僕が案内するアナザーサイドオブTOKYOという企画を考えている。隅田川へ行って鈴木さんの家で焼酎を飲んで、佐々木さんと一緒にゴミ捨て場で貴金属狩りして、新宿の佐藤さんのところでカレーを食べて、多摩川でどぶろくを飲むというツアー。話はやたらと盛り上がる。5月頃にやってみましょうと決まる。その後、エココロ編集部へ遊びに行く。井澤編集長と煙草を吸いながら雑談。その後、峯ちゃんの事務所へ。途中でケイちゃんも遊びに来る。reignのデザイナーであるシミちゃんに僕が前から気に入っていたダウンジャケットをもらう。無茶苦茶暖かい。ケイちゃんが立体読書を書籍化しようと言ってくれた。来年あたりで出来ればと思う。その後、歩いて杉の事務所へ。焼酎飲みながら話す。とんかつ屋で夕食を食べる。一緒にdommune、吉田豪+杉作J太郎を見る。dommuneでトークショーができたらいいなと一人で勝手に夢想する。夜10時頃、別れて、家に帰ってくる。今日は歩いた。

2010年3月7日(日)

朝10時帰宅。そのまま布団で寝る。昼過ぎに起床。原稿。今日は家でゆっくりする。亮太とゆうちゃんが遊びに来る。家でみんなで夕食を食べる。しっかりとdommuneかけながら。DJ CHIDAの最後の曲が良かった。James Yuill - This Sweet Loveのre-edit。3月20日に菅田光司郎の追悼ライブがあるとのこと。僕もMAN時代に一緒に作った「あのこえ」を歌おう。菅ちゃんのオヤジに連絡をする。もう一度、都市の幸で暮らすを読み直している。社会的にアクションを起こすものでありながら、エンターテイメントではないもの。芸術として、かつ政治的なものを世に出したい。人が言いたいけれど、恐れて口を閉ざしているもの。その言葉を発したい。佐々木中さんとこの前会って話したときに、これから表現者に何が必要って、ただ勇気だけだと言い合った。本当にそうだと思う。僕は完全に独立した場所に常に立ち、自分しか言えない言葉を、恐怖心を持ちながらも恐れずに、発したい。人生は棒に振れ。ただそのことだけを頭に思い描いている。筑摩書房の井口さんから本が送られてくる。ちくま学芸文庫のフランクロイドライトの「自然の家」というもの。今度はライト建築をシカゴに見に行くかもしれないので、勉強しよう。

2010年3月6日(土)

朝起きてフーアオと外出。新宿御苑でも行こうかと思ったら雨が降ってきたので、伊勢丹のおもちゃ売り場でアオを開放。ここにあるおもちゃみんな高くてとても買う気にはなれないが、ただで遊べるからそれでよし。気になっていたお風呂で使えるクレヨンだけ購入。その後、散歩して家に戻ってくる。石川直樹くんに電話。革命学講座について。興味を持ってくれたようで参加決定。彼ともう一度ちゃんと話してみたい。そういえば、ジュンク堂のトークショーの時に、二人で色々と企画を考えてたのだが、それも進ませれたら面白いのにな。午後6時過ぎに再び外出。三軒茶屋へ。世田谷シアタートラム。京都のタローが舞台美術を手伝っている、東野祥子さんのソロダンス「VACUUM ZONE」を観る。タローに招待してもらう。鶏を両手に抱えていた最初のシーン。土方巽が鶏と戯れた後に絞め殺した舞台をやったというのを読んだ記憶がよみがえり、もしやと思ったが、鶏はそのまま抱え込まれて舞台袖に消えていった。ゴミが散乱した舞台なのだが、それが僕にとってはちょっと解像度が低いように感じた。快快の演劇も同じように感じたのだが、そんなに現実はまっすぐ進まないはず。ゴミ袋や紙屑が舞台上には散乱し、そこでダンスするのだが、ゴミをあまりにも額縁に入ったゴミとしてしか認識していなかった。浅草に住む路上生活者佐々木さんはゴミ袋の中から金の指輪を見つけるプロなのであるが、彼にとってはゴミ袋はもはやゴミではない。彼にとっては木の実がなる植物同然で認識されている。それがいかにしてゴミなのか。何をもってしてゴミなのか。一体ゴミとはなんなのか。ゴミというものはある都市のレイヤーでだけで認識されているものであって、実はそのゴミはあらゆるものに変換する可能性を持っているはずだ。ゴミを使った舞台でそのなかで踊るのなら、そのことに対してもっと解像度をあげていかないとだめだと思う。佐々木さんの方が完全に演劇的、フィクションそのものだと思う。バックミンスターフラーの話で言えば、直線なんてものは存在しない、ということである。物事は振動している。その振動を感じ取る受信装置として人は思考する必要があると思う。その時にこそ、人は何一つ世界を変えずに、新しい表現を獲得する。僕がゴミを「都市の幸」と名前を変えて呼ぶのは、そのためだ。そういった解像度を上げる作業こそが自閉しない、開かれたレイヤーを生み出す。と、自分が今とりかかっている本の内容とシンクロするとことがあったので、考える。都市の幸という概念は、作品を評価するための道具としても機能するかもしれないと思った。演劇を見に来ていた知らない人から「先日、dommuneで踊っていた人ですよね」と二回言われた。面白い。舞台終了後、喫煙所で煙草を吸っていたら、一人の男性が近寄ってきて、僕の本を読んだという。鈴木ヒラク君という僕と同年のアーティストだった。そのまま話をする。こうやって、色んな人間が声をかけてくる。みなそれぞれ自分の表現で勝負しようとしている。河出書房から出た作品集を見せてもらった。よくこんなもんができたなと思った。気合い入っている男。純粋な人間であった。で、そのまま、VOCOという飲み屋へ言って、飲みながら話す。途中からタローとナリがやってきた。4人で話す。必死に言語化しようとしている芸術家だった。その作業は絶対に必要なのだと思う。その後、ヒラクくんとは別れて、暮らしの手帖編集部の村上女史が合流し、居酒屋へ。シャベル。その後、タローと二人になってしまって、どうしようかと思ったが、青山大学近くのスナックへ連れて行く。そこでカラオケなどを歌う。スナックのママ二人に、タロー君、いじくられ、叱咤されていた。がんばれ、タロー。何かを作ろうとしてまだできなくて鬱屈している人間は負のエネルギーで満たされているけど、それは僕には可能性を感じる。文句をいうやつは無視していればいいのだ。黙って、黙って、黙々と作りゃいい。それは自由だ。その後、マックへ行って、ラテ飲みながら朝の8時半まで話す。さすがに疲れた。

2010年3月5日(金)

昼まで寝てた。しかし、昨日は熱かった。僕もみねちゃんの結婚式の司会やりながら表参道GYREで踊り狂った以来ぐらいのテンションで踊りました。で、体中痛い。切り傷多数。黒崎さんから電話があり、世田谷ものづくり学校の中で運営されている自由大学というところで、講座を開け、はやく開け、つまり、何をやるか早くこちらにメールしろというので、企画書を作る。僕は二つの狂った、最高の講座を企画。名前は「革命学」と「0円ハウス学」。革命学は文字通り革命を起こしたい人のために、どうすれば革命が起こりうるのか、この時代に革命というものは起こりうるのか、もしも可能であれば、その方法とは一体何かというのを考えていく。五回ずつあるのだが、それぞれ一人、話し合う人を呼ぶ。革命学の方は、まずは哲学者、思想家であり、現代において革命が可能であることを論理的に突き詰めている革命家の仲間でもある、佐々木中氏。この人は3日前に飲んで、狂って、マルクスの第1回インターナショナルのようなものをやろう、アンドレブルトンとか呼んだつもりでやろう、むしろそんな人間になろう。と話し合ったので、たぶん来てくれる。そして、この前ジュンク堂で派手にやりあった、写真家、冒険家の石川直樹氏。彼には、人間が一人で独立して、表現をしながら生きていくということを語ってもらいたい。そして、ヒッチコック映画と国家権力などを同時思考しながら世界を読み解いている知性、廣瀬純氏。そして、昨日知り合ったばかりでこちらもやばすぎる男、磯部涼。これは完全に構想中のことなんですが、ここでボクは勝手に宣伝する。こんなとんでもない講座をやります。革命家を見つけるために。で、もう一つは0円ハウス学。こちらはもちろん、鈴木正三a.k.a.隅田川のエジソン、船越保雄a.k.a.多摩川のロビンソンクルーソー、佐々木さんa.k.a.浅草の貴金属拾い、斉藤君a.k.a.渋谷の若い薬バイヤー、佐藤輝雄a.k.a.新宿の天才乞食と、こちらも完璧なラインナップ。これはふたつとも同時に受けちゃう人なんかもでてくるかもしれないと思いながらも、一講座28000円しちゃうので、どうかな。高いけど、革命家にもなれるし、0円で一生食っていけるようになります。それ考えたら安い。そんな興奮のメールを黒崎のオヤジに送る。今、僕が会っているとんでもない知性を持った若い人間をさらには黒崎のオヤジにも会わせたい。梅山くんに最終稿を読んだ感想。「震えました」と一言。坂口恭平著「都市の幸で暮らす」太田出版より、5月上旬発売予定です。とにかく、誰もが言えないことを大声で語りたい。根源的な生の営みを現代に甦らせたい、いや、そんな世界がこの現代にもまだある、そんな本能的な人間が、野生の思考を使って、現代社会の中で実は暴れ回っているんだということを僕は伝えないといけない。革命学と0円ハウス学。この二つは双子のようだ。若い知性とオヤジたちの知性が、混ざりあい、一つのうねりを作り出している。僕はその両方に突っ込めるメディアなのだと思う。銀座へ行き、自称天皇(!)の路上生活者と出会うために歩くが、今日は会えなかった。この男もやばいんです。いつか紹介したい。まだまだ街には謎が無限大に転がっている。

2010年3月4日(木)

昼まで寝てた。その後、食事をして外出。原宿のVACANTへ。劇団快快の公演を見る。太田出版梅山君、幻冬舎の竹村さんも昨日に引き続き参加。Chim↑Pomの林くんも来てた。公演が終わって、アフタートークに出演。都市のレイヤーについて熱く語ってしまう。聴衆もこう扮してくれていたようだ。その後、梅山くん、林くんと煙草吸っていたところに、ライターの磯部涼くんもいて初対面。話がいきなり突然噛み合う。こういう男素晴らしい。ということで、その後、梅山くんと磯部くんと僕とでいつものメキシコ料理屋へ行き、さらに話す。この男、本質的な意味で、社会の批評家なのかもしれない。ありえない知性に僕も興奮する。昨日の佐々木中といい、今日の磯部涼といい、今、梅山君が紹介してくれる男たちがやばい。どいつもこいつも革命のことを信じている。佐々木さんが昨日言ってくれたので、僕は勝手に自分がマルクスのつもりでもいるんだが、とにかく今、僕周辺がやばい。こんな人間たちが集まってきたら、社会は面白くなるはずだ。とにかく感銘を受けていた。人間たちが集まってきている。梅山くんは今度は、チェルフィッチュの岡田くんを紹介したいと言ってくれた。とにかく彼は今僕の本を製作中で、そのことに興奮してくれている。「これは革命ですよ」というのである。そんな本が出来上がったことに僕も同時に感動している。それよりも、梅山が最高だと言ってくれたことが僕は本当に嬉しい。涙がでそうになる。完全に、いっちゃっている僕です。さらに、磯部くんは、僕に宇川直宏さんを紹介したいというので、みんなでタクシーで恵比寿にあるDOMMUNEへ。ここは宇川さんが新しく作ったスペースで、まだ4日目らしい。いきなり、滝本さんとめろんさんのトークがやばい。僕は質問。その後、DJ CRYSTAL。僕当然踊り狂う。それがUSTREAMでオンタイムでネット中継。それを見た京都の人間がタローに電話。タローから僕に、踊ってますねと電話。そんなことが起こる時代である。とにかくスゴい空間を体験してしまった。そしてはまってしまった。磯部くんに宇川さんを紹介してもらう。彼とは、今度水戸芸術館のトークを一緒にやる。そんな感じでとにかく人間たちが集まってきている。これは明治維新の志士たちのようだ。社会のシステムをかえるのではなく、一人一人の創造性を変革させるという僕が提唱する新しい革命が少しずつ幕を開けようとしているのかもしれない。とにかく踊り、空間を盛り上げて帰ってくる。エココロのえりちゃんもきた。のりおくんも来ていた。その後、帰ってきて、梅山くんから渡された「<都市の幸>で暮らす」の最終稿を読みながら、僕はとにかく震えていた。興奮している。もう誰が止めてもとまらない。僕は変革を実践したい。新しい創造性を伝えたい、そして、それをおのれの体で完全に表現したい。とにかく訳の分からんエネルギーが異常なほどに飛び散ってしまっている。恐ろしくなる。初めて、自分が書いた本で震えた。何かが変わるかもしれない。装丁家は、あのアリヤマさんに決定したようだ。こちらもかなり興奮してます。これはブックデザインも大変なことになる。とにかく、今、何かが変化しようとしているその過程を体験しているようで、自分自身から目が離せない。この男要チェックしてあげてください。よろしくおねがいします。ご期待には応えます。以上。

2010年3月3日(水)

朝起きて、アオと公園へ。最近、ママ友を作りに。今日のママさん方は、優しく、僕とアオと遊ぼうとしてくれた笑。一時間ほど砂遊び、滑り台、水遊び。その後、フーと合流して、西荻窪へ。ルクールピュの姉妹店でランチ。サラダ、オニオンスープ、茄子とロールキャベツのスパゲッティ。美味。その後、外出し、新宿へ。取材。新宿の地下で生活しているという人間を探すもいなかったのだが、交番前でまたまた今日もとんでもないオヤジと出会う。30年間一度も働いたことがないという、乞食の中の乞食。こんな人もいるんだというのを、昨日の湯浅さんに伝えたたいなと思った。彼らと三人で、ビール買って交番前で飲み会。幸せな時間が広がる。完璧な取材ができた。これを元にポプラ社から依頼を受けている、短編小説を書こうと思う。ようやく見つけた素材。今、外にでて毎日取材しているからこそ、どんどんまた書きたいという欲望が渦巻いている。その後、代々木公園へ。取材。その後、リトルモアへ行って、地下のますいちゃんに会おうと思ったらいなかったので、リトルモア編集部へ行き、今、僕が興奮しながら企画している内容をまいすいちゃんの代わりに喋らせてもらう。その後、新宿歌舞伎町へ。思想家、哲学者の佐々木中さんと、幻冬舎竹村さん、河出書房の坂上さん、太田出版社の梅山くんと僕とで会食。佐々木中、この男、本気で革命について論じようとしている。希有な思想家である。というわけで、二人で興奮しながら危険なことを話し合う。「革命学」にも参加してくれると言ってくれた。これで仲間を一人集められた。河出書房の坂上さんが、川上未映子さんもいいんじゃないと言う。ぜひ聞いてみよう。女性も入っている必要はあるから。佐々木中さんの「夜戦と永遠」という本は、僕もまだ買えてないんだけど、話を聞いたら、やっぱりこれは本気で読まないとだめだと。こんな気合い入っている人間が僕の他にもいたことに感動詞、涙が出そうになった。そんな会話、討論を僕がし続けたい。それが人間だと、と思った。僕は心強くなった。ここにも、活動家がいる。色々と勉強になることを教えてくれて、嬉しかった。その後、終電で帰ってくる。興奮は収まらず、帰ってきても、フーの前で、三時間ぐらい喋っていた。朝、寝る。

2010年3月2日(火)

朝起きて、研究所へ。昨日の取材の興奮そのままにハローワークス原稿。すぐに5000字書き終わる。佐々木さんに即送信。その後、外出し新宿駅へ。新宿茶寮でドキュメンタリー映画監督の本田さんと打ち合わせ。今、僕が進めている渋谷の駐車場ハウスプロジェクトを撮りたいとの依頼。3月22日に行われるワークショップも撮りたいとのこと。どんどんやって下さいと言う。その後、建築や芸術の話で僕に勝手に話させてもらう。一時間喋って、原宿へ。360°ギャラリーのオープニング。小倉さんと久々に会う。その後、鳥良で小倉さんと不動産業をやっている木村さんと飲む。木村さんにごちそうになる。小倉さんと僕が22歳の時に会って話していたことが、最近になって色々と実現化してきている。やはりそのことは僕を興奮させる。一時間半飲んで出る。原宿駅前の黒崎さんのマンションへ。黒崎さんと、スタッフのモロさんと日本酒飲みながら、作戦会議。黒崎さんに、講座を作れと言われる。そこで、提案したのが「革命学」と「0円ハウス学」。革命学は、文字通り革命を起こしたい人間が集まり、革命を起こすための講座。明日会うことになっている思想家、哲学者の佐々木中さん、石川直樹くん、岡田利規さん、廣瀬純さんと、最近僕がよく言っている人たちを読んで革命のための対談をしたいと言うと、黒崎さん興味を抱いてくれて、すぐやれと言う。0円ハウス学は、僕が知っている、隅田川の鈴木さん、多摩川のロビンソンクルーソー、新宿の天才乞食、渋谷の若薬売り、金プラチナの佐々木さんという、最強の5人を教授にしてやりたいというと、最高じゃん、と言われた。これは面白くなりそうだ。日本酒がうまく、飲み進める。この二つは、対極にあるようにみえて、実は同じことである。とにかく早く企画書を書けと言われた。渋谷の駐車場の話もする。こちらもうまく進めば良い。夜、NHKの特集で湯浅誠さんのドキュメンタリー。内閣府参与での仕事ぶりを見たが、あれではいけない。やり方が間違っている。僕だったら、こうするのにな、僕だったら、こう言うけどなと勝手にシュミレーションしながら見る。しかも、彼は内閣府参与の辞意を提出したらしい。彼が諦めたのなら、今度は僕がやってみたい。僕が名乗り出てみたいと思った。人間は諦めては駄目だ。言論をやっていたらなおさらのことだ。辞めたら、殺されたと同じことなんである。絶対にやめずに、生き延びることが、表現なのだと思う。彼にはそれができなかった。

2010年3月1日(月)

朝起きて、外出。いんでぃ庵でチキンカレー大盛を食べて、古本屋で岸田秀「ものぐさ精神分析」を購入し、電車に乗って渋谷駅へ。取材。若い路上生活者たちと出会う。29歳と23歳と30代の三人。それぞれ興味深い仕事をしている。話をきかせてもらう。彼らを見ていると、渋谷の街がまるでファベーラのように見えてくる。興奮する。そのような小説を書きたいと思う。その後、渋谷に30年も住んでいる渋谷の主と出会う。彼は両親が貧乏ですぐに死んでしまったらしく、30歳から路上生活をしていた。彼からも興味深い話を聞かせてもらう。シドニィシャルダンの「マスター・オブ・ザ・ゲーム」を読めと言われる。京極夏彦も大好きとのこと。マイケルダグラス主演の「ゲーム」という映画も見ろと言われた。その後、若い路上生活者たちと一緒に、渋谷区役所へ。渋谷区役所の地下駐車場は路上生活者たちの重要な寝床になっているのだが、彼らが排斥されるというので、デモに行くらしく、それに付いていった。世界中の活動家たちも集まって、デモを実行。僕も後ろから付いていく。どうにか即撤去はされないことになり、解散。家に帰ってくる。ものぐさ精神分析読みながら、昨日話した現代の芸術家、若い人間たちの自閉性について考える。夜、コヨーテの佐々木さんと電話し、ハローワークスについて打ち合わせ。次回は面白いことになる。久々に感触がいい。昨日来てくれた芸術家たちからのメール。みな批評されないことに対して不安を感じていた。かといって僕ができるわけでもないが。僕としては、そのようなギャラリーや美術館の中だけにおいて、批評を求めるということが、どうなのかなと思っている。僕はもっと外の、社会に対しての批評を表現したいと思うのだが、なかなかそこらへんで通じ合うことはない。だから、芸術家たちの悩みはそんなに大きいものではないのではないかと思っている。僕の方が不安は大きいのではないかと。だからこそ、何かを伝えないといけないと思うのだが。とかそんなことを考える。フィルムアート社の影山さんからメール。何か面白いことを企画しましょうとのこと。ソウ・エクスペリエンスの西村さんからメール。多摩川生活を体験するという企画をしたいとのこと。なんでもやってみよう。生命力溢れる人間がいまだにこの都市の中に棲みついていることをとにかく調査して、描く。そこに僕の今の興味はある。

0円ハウス -Kyohei Sakaguchi-